285系「サンライズ出雲・瀬戸」 シングルツイン・車いす対応設備

目次

個室内テーブルの畳み方は>>こちら(該当箇所までジャンプします)

シングルデラックス
サンライズツイン・シャワー室
シングル・ソロ
シングルツイン・車いす対応設備
ノビノビ座席・共用設備
【番外】e5489で予約時の注意事項

285系「サンライズ出雲・瀬戸」 – サンライズツイン・シャワー室

車体側面(左/上)と、行先表示の様子(右/下)。

字幕回転中に、運よく「サンライズ瀬戸 品川行き」が撮影できたので紹介してみることにしました。定期列車は東京発着ですが、東海道線のダイヤ乱れ時などに急遽で品川止まりとなる場合が極めてまれにあり、その際に掲出するものと思われます。

モケット

(左)寝台 (中)カーペット (右)カーテン

撮影日時・場所

撮影日時:2022年2月ほか

場所:予讃線 高松駅ほか

備考

「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」の総称として285系という表現を用いる場合があります。

B寝台「シングルツイン」全景

1・2・6・7・8・9・13・14号車

「サンライズ出雲・瀬戸」には「シングルツイン」なる謎のクラスが存在します。

これは読んで字のごとく「一人でも二人でも使える個室」。1・2・6・7号車(+8・9・13・14号車)の車端部に設置されており、車内は見ての通り2段ベッドとなっています。

上段ベッドへの階段(左/上)と下段寝台(右/下)の様子。

基本的には平屋「シングル」をベースに、階段と上段ベッドを増設したような構造となっています(→「備考」も参照)

【備考:2人ならサンライズツインがおすすめか】

私は取材時、この「シングルツイン」を2人で利用したのですが、2人で利用するのは正直かなり狭かったです。2人で同室を希望する場合は、空きがあれば「サンライズツイン」の方が余裕を持って利用できそうです。

ちなみにサンライズツインの寝台料金は15,400円、シングルツインの二人利用は15,100円です。価格差はわずか300円ながら、個室内の設備としてはけっこうな格差だと思います(苦笑)。

上段ベッド(左/上)と、室内の紙コップ・ゴミ袋などの様子(右/下)。

上段寝台の展開状態(左/上)と、収納状態(右/下)の様子。

一人の場合は、上段寝台を収納して利用することも可能です。もっとも「一人の場合は必ず下段に寝なければならない」というわけでは特段ありません。あえて一人で上段に寝てみるのも、それはそれで面白いと思います。

喫煙室にのみある灰皿(左/上)と、天井の荷物スペースの様子(右/下)。

荷物スペースは通常のリュックサック程度なら十分入る大きさです。ものすご~く高い位置にはありますが…(苦笑)。

B寝台「シングルツイン」寝台⇔座席 転換

シングルツインの下段は、中央のマットを取り外すことで向かい合わせの座席に転換することができます。

もっとも、就寝前にマットを外してしまうと寝具がグシャグシャになるので(実体験)、実際に使うのは翌朝起床後の朝食時でしょうか。特に、翌朝もそれなりに走る下り「サンライズ出雲」では威力を発揮しそうです。

では、寝台状態から座席になるまでを順を追って見ていきましょう。初期状態(左/上)と、シーツ・寝具を外した状態(右/下)です。

中央のクッションを外して壁に立てかけ(左/上)、最後にテーブルを展開(右/下)して座席状態の完成です。

この中央のクッションは、個室内のステップがない側に立てかけましょう。ステップがある側は横幅がやや狭くなっており、このクッションが物理的に入りません

B寝台「シングルツイン」テーブルの収納方法

個室内の(左/上)説明書きの図は、あたかも「固定棒を斜め下にスライド」するかのような方向の矢印が書かれています。

しかし、実際は(右/下)のようにテーブル先端を持ち上げながら固定棒を(2本指で挟むようなイメージで)真下に下げないと固定が解除されません。ひとたび仕組みが分かってしまえば何てことはないのですが、やや初見殺しな収納方法(たたみ方)なので注意しましょう(→「私の思い出話」も参照)

【私の思い出話:初見では迷うこと必至なテーブル】

かくいう私もこのテーブルが畳めず、30分くらい四苦八苦することになりました。この項目が(私と同じように)テーブルの収納に難儀している方の助けになれば、サイト運営者として幸甚に尽きるところです。

…落ち着いたところで、当サイトの他の項目もぜひ見ていってください(ちゃっかり宣伝)

2・9号車1番 車いす対応「シングルツイン」

※ 本項末尾の「おことわり」必ずご一読ください。

2・9号車には車いすでの利用に対応した「シングルツイン」が1部屋あります。写真がその全景。

デッキのドア脇すぐに設置され、車いす対応のトイレ・洗面台も至近距離にあるなど車いすでの利用を考慮した設計になっているのが特徴です。

室内(左/上)と、上段ベッドへ上がるための階段の様子(右/下)。

室内には下段ベッド脇に手すりが設けられているほか、車いす固定用のベルトも設けられています。

下段ベッド(左/上)と上段ベッド(右/上)のアップ。

撮影時に立ち会っていただいた(後述)乗務員の方によると、この下段ベッドは写真手前側が跳ね上がる構造になっているとのこと。これにより、個室の扉を閉めた状態でも車いすの取り回し空間が確保できるそうです。

もし跳ね上げた状態の写真をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ見せていただけると幸いです(→後述の「おことわり」もご一読ください)

窓周りの設備類(左/上)と、下段寝台を下から見た様子(右/下)。

下段寝台のマットレスは一般の「シングルツイン」とは異なり、上段寝台のそれと同じ薄めのものが採用されています。

【おことわり】

この車いす対応シングルツインは基本的に発売ロックがかかっており、一般の利用者は利用できません。下記写真は「シングルデラックス」の取材を行った際に、乗務員の方に事前に許可を頂いた上で撮影させていただいたものです。

撮影中は実際に立会いを申し出て頂いたほか、撮影許可の条件として

・撮影中は乗務員立ち会いのもと、勝手に動かず必ず許可を得ながら撮影すること
・室内の備品と寝台には絶対に触れないこと
・インターネットに掲載する際は、上記の経緯&空室なら許可を得れば撮って良いものではないこと、及び空室なら撮影が必ず許可されるものではない旨を絶対に併記すること


の3点を厳命されています。撮影中は乗務員の方の指示に必ず従い、この3点を厳守するとともに普段以上に注意して行動しました。改めて、当サイト記載の内容は空室であれば必ず撮影許可が出る旨を保証するものではありません。併せてご了承ください。

(…このような「条件付き」での撮影許可は車内を撮影する上で決して珍しいことではありません。取材時は、客の立場ではなく対等な「人」として現場の方に対する敬意と良好な関係を築くのは取材上欠かせない「段階」の一つと考えています。しかし、最近はこれくらい書いておかないと多方面に迷惑がかかりかねない時代なのもまた現実。当ページの“本筋”ではない内容をここまで長々書きたくなかったのですが、一応念のため記載しました。個人の趣味でやっているホームページも随分とやりにくくなったものです)

2・9号車 車いす対応洗面台

閑話休題。車いす対応の「シングルツイン」を紹介した流れで、2・9号車の車いす対応洗面台とトイレを紹介します。

洗面台の全景(左/上)と足元のアップ(右/下)。車いすのまま入れるよう横幅が広めに取られているほか、シンク下が空いており、より奥まで入れるよう配慮された作りになっているのが特徴です。

2・9号車 車いす対応トイレ

続いて車いす対応トイレの全景(左/上)と、内部設備の様子(右/下)。

現代の感覚に慣れると車いす対応トイレにしてはやや手狭な感は否めませんが、これは285系が1997年デビューゆえ仕方ないところでしょうか。入口の開口部は非常に広く取られており、(推測ですが)車いすでも難なく入れそうです。

ベビーチェア(左/上)と、ベビーベッドの様子(右/下)。

ベビーチェアは一般トイレにも設置されていますが、車いす対応トイレには加えてベビーベッドが設けられています。子連れでの利用時は、2・9号車の車いす対応トイレでおむつ替えができるを覚えておくと便利かもしれません。

このページは5ページ構成です。次は>>ノビノビ座席・共用設備 編です。

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シングルツイン・車いす対応設備
ノビノビ座席・共用設備
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概説

デビュー年:1998年

JR東海と西日本が共同開発して1998年にデビュー。1967年に登場した581系以来、実に31年ぶりに製造された寝台“電車”である。

編成は7両でオール2階建て。1~3・5~7号車がB1(シングル・ソロ)、5号車がノビノビ座席、4号車がA1(シングルデラックス)、B2(サンライズツイン)を連結しており、様々な需要に対応。

2014~2016年にリニューアル工事が行われ、全トイレの洋式化や内装のマイナーチェンジが行われた。

現在は「サンライズ出雲」(東京~出雲市)「サンライズ瀬戸」(東京~高松・琴平)で運用。その他、臨時列車として「サンライズゆめ」(東京~広島・下関)、「サンライズ出雲93号」(京都~出雲市)などに使用された実績がある。

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