目次
・シングルデラックス
・サンライズツイン・シャワー室
・シングル・ソロ
・シングルツイン・車いす対応設備
・ノビノビ座席・共用設備
・【番外】e5489で予約時の注意事項
285系「サンライズ出雲・瀬戸」 – サンライズツイン・シャワー室
車体側面(左/上)と、ドア脇の号車表示の様子(右/下)。
モケット
(左)寝台 (中)カーペット (右)カーテン
撮影日時・場所
撮影日時:2024年9月中旬、一部2023年7月上旬
場所:予讃線 高松駅ほか
備考
「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」の総称として285系という表現を用いる場合があります。
B「サンライズツイン」入口
4・11号車
続いて4・11号車1階の「サンライズツイン」を見ていきます。
「サンライズツイン」は、4号車の階下に4室が設けられています。ゆえになかなか予約が取れない個室であり、「シングルデラックス」と並んでプラチナチケットとも言われるとのこと。ちなみに自身も、2か月粘ってようやく確保しています(苦笑)。
B寝台「サンライズツイン」全景
「サンライズツイン」に入ります。
「サンライズツイン」は、読んで字のごとく2人用の個室。B寝台となっており、扉を開けるとご覧の通りツインルーム然とした空間が広がっています。
「サンライズツイン」の天井(左/上)と、入口側を見た様子(右/下)。
階下室ゆえ天井にはどうしても圧迫感がありますが、(手持ちのメジャーで適当に測った限り)天井高は184cm程度が確保されていました。よほど大柄な人でもない限り「個室内で立って身支度できる」と言って差し支えなさそうです。
B寝台「サンライズツイン」 寝台
寝台をそれぞれご覧いただきます。窓側(左/上)と壁側(右/下)の様子。
寝台幅は75cmと、他のB寝台個室「シングル」「ソロ」より5cm広いものが採用されています。私も横になってみたところ、確かに広く感じたのですが(「サンライズツイン」がB個室にしては)部屋が広いという視覚上の効果が強そうに感じました。
ベッド周りの設備は読書灯、コントロールパネル、鏡、コンセント(1口)、荷物置き場(通路側のみ)などとなっています。
「サンライズツイン」のベッドは入口側に進むにつれて、徐々に狭くなる形状になっています。写真は外から(左/上)と中(右/下)から見た様子の比較。
内開きドアとの干渉を避けるための構造と思われ、ベッド幅は75cmから最終的に61cmに。足がくる側なので特に問題はないのでしょうが、開発時にずいぶんとスペース確保に苦労したのだろうな…というのが垣間見えるポイントです。
B寝台「サンライズツイン」 個室内の設備
寝台間の全景(左/上)と、ベッド間のテーブル(右/下)の様子。
個室内のコンセントは、コントロールパネル下の1口のみです。2人で利用する場合はテーブルタップを持ち込んで口を増やすことも可能ですが、電流の上限は2Aまでなので注意しましょう。
コントロールパネルには室内灯、足元灯、枕元灯(ベッド毎に入切可能)、アラーム、非常呼出ボタン、ラジオ(終了済)、通路間には常夜灯が備わります。
通路(左/上)と、空調の吹出口(右/下)。
見ての通り、空調の吹出口は窓側寝台の真上にあります。気になる方はあらかじめ吹出口を閉めておくか、あるいは壁側で寝ると良いかもしれません。
…無論(私のような)極度の暑がりの人が、吹出口全開で風を浴びながら休む…ということも可能です。
B寝台「サンライズツイン」 荷物スペース
各寝台にはハンガーと荷物スペースが備わっています。窓側(左/上)、壁側(左/上)の様子。
荷物置き場といってもリュックサックを置いたらもういっぱい程度の大きさしかなく、収納性はそこまで高いものではありません。キャリーケースなどは、現実的にベッド間の通路に置くことになりそうです。
B寝台「サンライズツイン」 毛布類セット状態
参考として、毛布類をセットした個室内の様子も紹介します。
(左/上)が初期状態、(右/下)が毛布・枕をセットした状態です。
毛布類をセットした窓側の寝台(左/上)と、通路側の寝台(右/下)。
毛布カバーは、妙にゆとりのあるサイズです。撮影にあたってはけっこう頑張ったのですが(苦笑)、どうしてもシワが寄ってしまいました。
【備考:サンライズツインは一人で使える?】
結論から言うと可能で、「サンライズツイン」の寝台券・特急券と1人分の乗車券で乗車できます。ただ「サンライズツイン」は個室単位で発売されるため、寝台券は1人利用でも2人利用でも同じ15,600円となる点に注意してください。
要するに、A寝台「シングルデラックス」(13,980円)よりもB寝台「サンライズツイン」の1人利用の方が高額ということです。
乗車日に「サンライズツイン」しか空きがないような場合(注:滅多にない)は仕方ありませんが、上記の事情から「サンライズツイン」の1人利用が、現実的に選択肢となるかは意見の分かれるところかもしれません。
もっとも、「自分はどうしてもサンライズツインじゃなきゃ駄目なんだ」という私を含めた物好きな方は好きにすればいいと思います。
A寝台専用シャワールーム
続いて4・11号車 車端部(東京寄り)に設置されている、A寝台「シングルデラックス」利用者専用のシャワールームを見ていきます。
通路から見た全景(左/上)と「ごあんない」のアップ(右/下)。見ての通り、扉部分に小さく「ごあんない」が貼られているのみです。
【お詫び:掲載順について】
本来は前頁「シングルデラックス」で紹介すべき内容ですが、各ページの尺の関係と「同じ4号車」という(雑な)括りでこちらで紹介することにしました。話が前後してしまいますが、お許しください。
脱衣所
脱衣所の全景(左/上)と床部分(右/下)。
脱衣所内の設備はシャワーカードのリーダー、脱衣カゴ、ドライヤー、鏡、手すり、コンセントなどとなっています。靴置き場がやや広いため、脱衣スペースは率直に言って「かなり狭い」です(苦笑)。必要最小限のものだけ持って行った方が無難かもしれません。
シャワーカードのリーダー・ドライヤー(左/上)と、リーダー部分のアップ(右/下)。
ドライヤー下のコンセント、特に上限のアンペアなどは書いてありませんが何Aまで対応なのでしょうか。「シングルデラックス」室内のコンセントがなぜか上限15Aなだけに、個人的には非常に気になるポイントです(笑)。
【備考:シャワー利用の流れ】
大まかな流れは、
①入口の鍵を閉める
②カードを入れる
③「カードを入れてください」ランプが「ご利用できます」に変わったのを確認
④シャワーを浴びる
⑤出て服を着たり髪乾かしたり
⑥シャワーの扉を閉めて「シャワールーム洗浄ボタン」を押す
です。
ちなみに「シャワールーム洗浄」は、天井からスプリンクラーのごとく水を撒いた後、一気に風を出して水滴を吹き飛ばすというもの。実際どれくらい効果あるのかは分かりませんが(苦笑)、次の利用者のために必ず押してから出るようにしたいところです。
シャワールーム内部
シャワー室の様子。
お湯を出す時は、写真右側にあるデジタル表示下の「緑ボタン(吐水)」「赤ボタン(とめる)」を使用します。給湯温度もボタン下のバルブである程度変えられるので、必要に応じて活用しましょう。
ちなみに、バルブを回してから実際にお湯がぬるくor熱くなるまでには少し時間がかかったりします。温度を変えるなら、カウンターの残り時間がある程度残っている時(目安として1分以内)に行うことをお勧めします。
シャワー室の床部分(左/上)と給湯のカウンターのアップ(右/下)。
お湯は6分間利用でき、給湯中のみカウンターが減っていく仕組みです。6分と言うと短く感じますが、こまめに止めるなど意識していればむしろ余るほどでした。よほど出しっぱなしにでもしない限り、6分全てを使い切ることはまずないと思われます(→「備考」も参照)。
【備考:シャワーカードは一回限り有効】
シャワーカードは、1回のみ有効です。従って、例えば「就寝前に3分お湯を使って、残った分で翌朝改めてシャワーを浴びる」ような使い方はできません。
シャンプー・ボディーソープ(左/上)と、シャワーカードの様子(右/下)。
ボトルには「SHOWER BREAK」と記載があり、調べたらPOLAの企業向け製品のブランドのようです。
4・11号車 その他の個室内設備
ついでに4号車の通路の写真も紹介します。デッキと通路の仕切扉(左/上)と、仕切扉上のLED表示装置(右/下)の様子。
LED表示装置は、基本的に号車番号を表示しています。駅停車中や出発直後・到着前には次駅案内・停車駅案内などが表示されるようですが、ほとんど個室の285系ではその表示が(利用者に)“見られる”機会はあまり多くなさそうです。
このページは6ページ構成です。次は>>シングル・ソロ 編です。
目次
・シングルデラックス
・サンライズツイン・シャワー室
・シングル・ソロ
・シングルツイン・車いす対応設備
・ノビノビ座席・共用設備
・【番外】e5489で予約時の注意事項
概説
デビュー年:1998年
JR東海と西日本が共同開発して1998年にデビュー。1967年に登場した581系以来、実に31年ぶりに製造された寝台“電車”である。
編成は7両でオール2階建て。1~3・5~7号車がB1(シングル・ソロ)、5号車がノビノビ座席、4号車がA1(シングルデラックス)、B2(サンライズツイン)を連結しており、様々な需要に対応。
2014~2016年にリニューアル工事が行われ、全トイレの洋式化や内装のマイナーチェンジが行われた。
現在は「サンライズ出雲」(東京~出雲市)「サンライズ瀬戸」(東京~高松・琴平)で運用。その他、臨時列車として「サンライズゆめ」(東京~広島・下関)、「サンライズ出雲93号」(京都~出雲市)などに使用された実績がある。