2016/02 惜別・「上白滝駅」写真館 現地までの行き方編

2016年3月改正で廃止されることが決定した石北本線の上白滝駅を訪れる機会がありました。
その際、私が利用した上白滝駅まで公共交通機関で行く方法を紹介します。

※下記は全て記事を書いた2016年2月時点での情報です。現在は時刻が変わっている場合があるため、最新の時刻表は各自でご確認ください。

交通手段を決めるまで

上白滝駅といえば、「1日に1本しか列車のこない駅」としてその名は全国的によく知られていますが、それだけに“列車”で行くのはほぼ困難な駅でもあります。
なにせ、朝7時台と17時台に上り・下り1本ずつしかありません。

私も上白滝駅には一度訪れてみたいと思っていたのですが、いろいろ調べた結果、上白滝駅の一つ遠軽寄りにある白滝駅から歩くのが比較的やりやすいことが分かりました。
地図上で見ても、片道4km程度なので1時間程度で行けるはずですし、しっかり防寒対策をしていけば無理ではない距離です。

というわけで白滝駅まで「オホーツク」で行くことを考えたのですが、その白滝駅ですら、列車は1日に下り4本、上り7本しか来ないことが判明しました。しかも、昼間の上白滝駅を撮影するには、札幌7:21発の「オホーツク1号」でなければほぼ無理です。
私は札幌に朝8:30に着く飛行機を予約していたので、この手段も消えました(※注)。

調べたところ、北海道中央バスが運行している「高速えんがる号」(札幌~遠軽方面)があるのを知りました。
これなら札幌を10:15に出て白滝停留所には13:32に着くことができます。

白滝駅から白滝停留所まではそこまで距離がない(500m前後)ので、そこから上白滝まで歩いたとしてもそんなに大差はないでしょう。しかも、いろいろ見学し終わった後は上白滝駅を17:07に出る普通列車旭川行きに乗ることができます。
ネットを見ていると、意外とこの「高速えんがる号」の存在が知られていないようなので、このような便利なバスがあることを周知しようとこのページを作りました。

まぁこの期に及んで書く必要もないとは思いますが、私は北海道中央バスの関係者でもなんでもありませんので念のため。


ちなみに私は翌日は早く出ることが分かっていたので、帰りも白滝停留所17:07着の高速えんがる号で帰りました。
これなら、21:20に札幌に着けるので、そのままホテルに泊まれば翌朝は早朝からも行動できる範囲だと思います。

※注 あえてやろうと思えば1本後の「オホーツク3号」で丸瀬布まで行って、普通列車で白滝まで戻ってくることもできなくはなかったのですが、時間的、金銭的な無駄が大きいため、選択肢から除外しました。

当日の行動経過

10:15 高速えんがる号」で札幌駅前バスターミナルを出発

13:32 白滝 停留所に到着

13:35 白滝 停留所から徒歩開始。国道558号線へ

13:50 白滝駅前 通過

13:55 国道558号線と国道333号線の合流地点到達、333号線を上川方面へ

14:22 国道333号線 21kmポスト通過

14:32 「上白滝駅」到着。
(この後15:40頃まで駅を見学)
※このあと、上白滝17:07発 旭川行きに乗車できます。

15:45 上白滝駅 発。国道333号線を白滝方面へ

16:35 白滝駅 到着(小休止)
16:45 白滝駅 出発

17:00 白滝 停留所 到着
17:07 白滝 停留所 発「高速えんがる号」乗車

21:20 札幌駅前 バスターミナル着

※ 私は歩くのが多少速いので、時間はあくまで目安程度にご覧ください。
※ 時間は歩きながら撮影していた写真の「撮影日時」を元に表記しています。多少誤差があるかもしれませんが、大きくズレているということはないと思います。

注意点

冬場に行く場合、防寒対策だけはしていきましょう。私が取材に行った2月も白滝は-5~-10度でした。

iPhoneで音楽を聴きながら歩いていたのですが、バスの中では92%あった電池が、歩き始めてほどなく切れてしまいました(苦笑)。
その後、何枚も重ね着したダウンジャケットのポケットの奥に、カイロと一緒に入れた結果、すぐに復活しました。
調べたら、iPhoneは氷点下での気温では動作保証の対象外だそうです。

このように、1~3月は携帯電話がそもそも動くか怪しいレベルの寒さなので、腕時計は持っていった方が無難なような気がします。
また、見てお分かりの通り、寒さの中を片道4.5km前後、往復9kmほど歩く行程なので、相当体力を消耗します。
体力に自信がない方、風邪気味の方、長距離の歩行が不安な方にはお勧めできません。

また、白滝駅を出たら、途中、休めそうなところはほぼないほか、白滝駅近辺は食事ができるところがほとんど皆無です。札幌駅近辺でガッツリ食べておくか、先に食料を調達しておき、白滝駅で食べるなどの手が考えられます。要は空腹で往復9kmを歩くのはかなり危険、ということです。

あと、氷点下の寒さの中とはいえ、歩いていればそれなりに水分を消費します。
飲み物は必ず持っていきたいところです。

現在は既に駅舎も撤去され、すっかり更地となってしまった上白滝駅跡。

ただ、もしかつての風情を身に行きたい方が「行ってみたいけどどうやって行けばいいのか…」と思っていて、その手助けになったとしたらこの上ない幸甚です。

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