E7・W7系 北陸新幹線 グランクラス

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E7・W7系新幹線 グランクラス

北陸新幹線の金沢延伸開業、及びE2系の老朽化取替用として登場したのがこのE7・W7系です。2013年から「あさま」に先行投入され、2023年現在は北陸新幹線・上越新幹線の全列車に投入されています。

このE7・W7系、一見では「JR東日本の新幹線車両」そのものですが、形式名が2種類あるようにJR東日本とJR西日本の共同開発車だったりします。JR東日本持ちの車両はE7系、JR西日本持ちのそれはW7系となっていますが、車内チャイム以外の仕様は共通です。

北陸新幹線・上越新幹線の「顔」としてすっかり定着した感のあるE7・W7系。さっそく車内に入りましょう。

モケット

(左)背もたれ (右)座面

(左)カーペット (右)カーテン


撮影日時・場所

撮影日:2021年03月・一部2017年10月

撮影場所:大宮駅 車内

備考

特にありません。

12号車 グランクラス 入口

まずはグランクラスへのエントランスから。「グランクラス」マークと、日本の四季をあしらった飾り柱が乗客を出迎えます(左/上)。

グランクラスへの動線はゆるやかな曲線となっており、デッキからは入口が直接見えないような作りになっています(右/下)。さながら、ここから「非日常空間」が始まることを暗示しているかのようです。

デッキ部分のゴミ箱・マガジンラック(左/上)と入り口脇の荷物置き場(右/下)。

手すり類はみな金色をしており、「グランクラスのステータス」のようなものを感じます。

12号車 グランクラス

車内の様子。車内は大型の座席が2+1アブレストで並んでおり、横3列+縦6列の18名の空間です。

大型の座席・電球色の照明と薄暗い車内・赤いカーペットなど、随所からラグジュアリーの要素が感じられ、まさに「ファーストクラス」の名にふさわしい雰囲気であると思います。

車内を反対側から見た様子(左/上)と天井の様子(右/下)。

座席はE5系と同じく「バックシェル型」です。なお、E5系ではバックシェルの裏側にあったリクライニングのレールがこのE7系では見えないよう改良され、見栄えにはE5系のそれよりスマートな印象となった気がします。


グランクラス 1人がけ座席 (A席)

まずは1人掛けのA席から。(左/上)が初期状態、(右/下)が付帯設備を全て展開した状態です。

座席の基本的な構造はE5系と同一ですが、シェルや背もたれなどがE5系と比較して厚みが増し、見た目の重厚さが増しています。

座席の付帯設備はこれから各々紹介していきますが、レッグレスト・ピロー・カクテルトレイ・引出式ダイニングテーブル・読書灯・コンセント・小物入れとなっています。なお、小物入れはE7系のグランクラスで新たに登場した設備です。

変わって2人掛けのB・C席。

リクライニング時に座面がチルトする構造(パネルで細かい調整も可能)となっているため、フルリクライニングして着座したときの感覚は、もはや「横になっている」のに近い感覚です。

なおE5系にあった電動レッグレスト(=電動でレッグレストが前に伸びる)は、E7系では廃止されています。何かポリシーの変化でもあったのでしょうか。

12号車 グランクラス車端部

車端部区画の1人掛け。1人掛けの車端部では、マガジンラックは窓下に配されています。

目の前に仕切があるという視覚上の圧迫感こそありますが、足元のクリアランスは他の座席と比べて狭いということはなさそうです。

車端部区画の2人掛け。

マガジンラックが窓下にあった1人掛けに対し、こちらは仕切側(=妻面側)にマガジンラックが設置されています。

テーブル類

座席周りのテーブル類。ダイニングテーブル(左/上)とカクテルテーブル(右/下)になります。

E5系のダイニングテーブルは「二枚板のテーブル」を引き出して展開するタイプでしたが、耐久性に難があったためか、E7系では「折り畳まれた縦長のテーブルを引き出す」形に変更されました。

座席まわりの設備

肘掛け下の小物入れ(左/上)とリクライニングのコントローラー(右/下)。

小物入れのスペースには専用のスポットライトがついており、「置き忘れ」防止(+高級感の演出)に一役買っています。大きさ的にはメガネや携帯電話などを置くことを想定したものでしょうか。このような細かい設備の追加は、見ていて面白いところです。

読書灯(左/上)と枕のそれぞれアップ(右/下)。

読書灯はE5系のフレキシブルアームから、向きが多少変えられる程度のアームに変更されています。読書灯のアーム部分にもさりげなく「グランクラス」のロゴが。これもさりげない“グランクラスのこだわり”なのでしょう。

荷物棚(左/上)と通路の様子(右/下)。

荷物棚はE5系から引き続いて、航空機のようなハットトラック式です。

窓間のコートかけ(左/上)と窓枠(右/下)。

窓の周囲にはパネルがついており、その裏から電球色の照明(=バックライト)で照らす間接照明がついています。写真は昼間の時間帯に撮影したものですが、E5系に比べてややパネルが大ぶりのものに変更されました。そのためか、昼間でもバックライトがより目立つようになったように感じます。

デッキと客室の仕切扉

デッキと客室の仕切り扉(左/上)と案内表示装置のアップ(右/下)。

表示板のあるスペースは鏡面処理されており、ここに文字が出てくるのはなかなか不思議な感じで面白いです。乗車の際はぜひ見てみてください。

このページは3ページ構成です。次は>>グリーン車 編です。

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概説

デビュー年:2014年3月

長野(=北陸)新幹線で使用されてきたE2系の老朽化置換と、2015年春に北陸新幹線の金沢延伸開業を受けて2014年3月にデビュー。
北陸新幹線に点在する急勾配に対応したブレーキを持っているほか、軽井沢付近で交流周波数が変わるため、50/60Hz双方に対応している。

また、営業運行速度は260km/hであることから、E5系で導入された車体傾斜装置は省略されているなど、性能、仕様ともに、北陸新幹線での運用に特化しているのが特徴である。
編成は12両で東京寄りが1号車。車体はE5系をベースとしており、グリーン車は11号車、グランクラスは12号車。

一部区間はJR西日本の管内となるため、JR西日本もE7系と同一仕様のW7系を導入している。

2014年3月からは「あさま」(東京~長野)で先行運行を開始。現在は北陸新幹線・上越新幹線の全列車に投入されている。

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