E5系「はやぶさ」ほか – グリーン車 編

目次

グランクラス
グリーン車
・普通車
・トイレ・洗面台

E5系「はやぶさ」ほか – グリーン車 編

新函館北斗駅に停車中のE5系(左/上)と、行先表示の様子(右/下)。

行先表示はフルカラーLEDとなっており、停車中は途中停車駅の案内表示なども行われています。

モケット

(左)座席 (中)カーペット (右)カーテン

撮影日時・場所

撮影日時:2024年12月

場所:東北新幹線 新青森駅 車内

備考

>>E2系1000番台「後期増備車」の項も併せてご覧ください。

グリーン車 車内

続いて9号車のグリーン車に入ります。

車内に立ち入ると広がっているのは、ブラウンを基調としたシックな内装。グランクラスに次ぐ第二番手となったグリーン車ですが、アッパークラスらしい雰囲気作りには妥協ないのが垣間見える仕上がりに感じます。

車内を反対から見た様子(左/上)と、天井を見上げた様子(右/下)。

窓上に備わる補助ライトは、現代の‟トレンド”とも言える設備です。あとに登場した>>E7系のほか、(会社は異なりますが)東海道・山陽新幹線のN700系などでも見ることができます。

グリーン車 – 座席

座席の全景(左/上)と、車端部区画の様子(右/下)。

E2系1000番台(在来型)と比較した付帯設備の特徴としては、フットレストが廃止されてレッグレストの装備となったほか、背面テーブルが復活しています。その他、ピロー・インアームテーブル・カップホルダー・コンセントなど、設備的には非常に充実。必要に応じた使い分けが可能です。

また、座席はリクライニング時に座面が沈み込む「チルト機構」を併設しており、リクライニング時の腰の負担がかなり軽減されています(→「備考」も参照)

【備考:E2系1000番台「後期増備車」と比較すると…?】

>>E2系1000番台の後期増備車(J70~J75編成)のグリーン車には、このE5系と(一見では)よく似た座席が搭載されています。ただ、あちらにはチルト機構がないほか、コンセント・アームレスト周りの形状など細部が異なるのが特徴です。

お時間のある方、興味のある方はぜひ見比べてみてください。

座席を正面から見た様子(左/上)と、背面からのカット(右/下)。

ピローは下部分がやや盛り上がる構造になっており、これまでの「ふわふわの枕」といった感じから、飛行機などに持ち込むネックピローに近いような役割にシフトしています。取材時に座ってみましたが、首部分にかかる負担は確かに少ないように感じました。

レッグレストの展開状態(左/上)と、ひじかけ部分のコントロールパネル(右/下)のそれぞれアップ。

レッグレストの動作は、>>E3系2000番台・>>E2系1000番台「後期増備車」から引き続いて電動式です。

上下可動式のピロー(左/上)と、読書灯の点灯状態(右/下)。

どちらも利用者の身体の大きさに合わせて、位置をある程度変えることができるようになっています。また、読書灯は(こちらも>>E2系1000番台「後期増備車」から引き続き)座席のヘッドレスト部分に設置されるようになりました。

背面テーブル(左/上)と、座席肩部の握り手(右/下)のアップ。

背面テーブルは身体の大きさに合わせて、10cm程度ですが位置を変えることができます。

グリーン車 – 車いす対応区画

9号車の新函館北斗方には車いすでの利用に対応した座席があります。入口(左/上)と、車いす対応区画の全景(右/下)。

9号車の14番D席がそれで、最寄りの仕切扉は車いすでの取り回しを考慮してか、他区画よりやや広めの幅になっています。

車いす対応席の様子(左/上)と、全展開状態(右/下)。

車いす固定用のベルトがついているほか、2人がけでは中ひじ掛けについているレッグレストなどのコントロールパネルが窓側にあることから、その部分の処理がやや異なっているのが特徴です。

グリーン車 – 車内設備

通路(左/上)と、窓・荷物棚まわりの様子(右/下)。

天井部分には明るい木目調が採用されており、照明の光をそちらに散らすことで照度をおさえつつも明るい雰囲気を演出。こういった芸の細かさが、見ていて面白いと感じるポイントに感じます。

荷物棚のアップ(左/上)と、窓間のコートかけの様子(右/下)。

荷物棚下と金属製カバーの間には若干のすき間がありますが、ここは空調の吹出口となっています。一見では全く分かりませんが、取材時にこの部分に手をあててみたところ、きちんと温風が出ていました(笑)。

9号車 – デッキ

9号車には、グリーン車・グランクラスの利用者向けのトイレ・洗面台・多目的室が備わります。新函館北斗方から見た様子(左/上)と、東京方から見た様子(右/下)。

こちらは濃いブラウンの木目調と、赤いドア・カーテンで統一されています。アッパークラスの利用者専用ということもあってか、デッキとはいえ高級感を感じる仕上がりになっているように感じます。

※トイレ内部は9号車・9号車以外で共通のため、当項では割愛させていただきます。「トイレ・洗面台」の項で詳説します。

9号車 – 洗面台

9号車の洗面台の全景(左/上)と、シンクのアップ(右/下)。

基本的な設備は普通車のそれと大差ないのですが、照明の演出や周囲の木目調ゆえか全く違って見えるのは面白いところです。コンセントも相変わらず残っていますが…果たして今どきどの程度利用されているのでしょう?

目次

グランクラス
グリーン車
・普通車
・トイレ・洗面台

概説

デビュー年:2011年

東北新幹線を始めとするJR東日本管内の新幹線の高速化、及びE2系などの後継車として2011年3月にデビュー。

先に登場していた試験車両「FASTECH 360S」の試験データを反映し、走行性能と快適性の両立を図った。高速運転に伴う騒音防止のため、ロングノーズの先頭形状や、車両連結部分の全周ホロなど数々の新機軸を備える一方で、フルアクティブサスペンションや車体傾斜装置を導入するなど快適性にも配慮している。

編成は10両で東京寄りが1号車。9号車はグリーン車、10号車はファーストクラスのような位置づけである「グランクラス」が国内で初めて設定されている。

インテリアのコンセプトは「Exclusive Dream-特別な旅のひとときをあなたに」であり、普通車にも全席に上下可動式のピローがついたり、女性専用の洗面台スペース設置など、車内設備にも新しい取り組みが多く見られるのが特徴。

現在は東北・北海道新幹線の全線で、「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」「なすの」に幅広く運用。このうち「はやぶさ」(一部除く)ではグランクラスアテンダントによるフリードリンクなどの車内サービスも実施されている。

タイトルとURLをコピーしました