E3系1000番台「つばさ」(L53~L55編成) トイレ・洗面台編

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グリーン車
普通車
トイレ・洗面台

E3系1000番台「つばさ」(L53~55編成)普通車 編

赤湯駅で撮影した乗車口案内の表記(左/上)と、山形新幹線内におけるドアの様子(右/下)。

2024年現在「つばさ」の乗車口案内は、E3系が描かれたものが東北・山形新幹線の各駅で使用されています。E8系の導入が進むと、これも見納めになるのかもしれません。

撮影日時・場所

撮影日時:2024年3月、一部2022年9月

場所:山形新幹線「つばさ」141・160号  車内

備考

「つばさ」用のE3系1000番台のうち、当サイトではL53~55編成の車内を取り扱います。

デッキ各種

デッキの様子。

大半のデッキ(左/上)はドア脇が大型の荷物置き場となっていますが、L55編成の13号車(右/下)は「こまち」時代にあった自動販売機跡が最後まで残っていました(→「備考」も参照)

【備考:E3系の自動販売機と荷物スペース事情】

E3系「こまち」には、かつて13号車に飲料の自動販売機が設置されていました。2008年3月をもってサービス終了となり、以後は上写真のようにカバーがかけられてデッドスペースとなっています。

なお、(私は実見していませんが)同じ「こまち」から転用されたL54編成の場合は、この自動販売機跡は荷物スペースに改造されたとのこと。他方L55編成は改造されずそのままとなっており、編成によって設備の差異が生じていたようです。

12号車 AEDコーナー

E3系の公衆電話はかつて12・13・16号車の3か所にありましたが、このうち12号車のそれはAEDコーナーに転用されていました。

13・16号車 元・公衆電話スペース

で、こちらは13・16号車の元・公衆電話スペースの様子。

AEDコーナーに転用された12号車と比べて、こちらは「半個室」のような作りなのが特徴です。公衆電話の撤去後はフリースペースとなっていました。伝え聞くところでは、「つばさ」の最混雑時は狙ってここに陣取る人もいたとか…(苦笑)。

洗面台

続いて洗面台の様子です。

洗面台・トイレ(後述)グリーンとブラックを基調としたデザインで、これはE3系デビュー時からの仕様です。鏡の裏から照らす間接照明は妙に凝っており、見た目も幻想的でした。

洗面台内のコンセント(左/上)と、小物スペースの様子(右/下)。

コンセントは電気カミソリ向けと思われ、現代のE5系・E7系にも設置されています。30年くらい前まではたまに見かけた「コンセントにつないで使う電気カミソリ」は昨今ほぼ見かけませんが、現代でもコンセントだけ残っているのはなぜなのでしょう?

トイレ・男子小用トイレ

トイレ(左/上)と、男子小用トイレ(右/下)。

トイレは全て洋式で統一されているほか、男子小用トイレはE3系1000番台全車がこの仕様で統一されていました(→「余談」も参照)

【余談:実は2種類あったE3系の男子小用トイレ】

「こまち」向けR18~R23編成の男子小用トイレには、他編成と違うデザインの便器が採用されていました。E3系1000番台のL55編成14・15号車は元R23編成ですが、いずれも男子小用トイレのない車両です。



(↑)参考画像。「こまち」用R22編成で撮影したもので、便器の形状が大きく異なる

11号車 車いす対応トイレ

車いす対応トイレは11号車にあります。

トイレは入口の開口幅こそ広がっていますが、内部は一般トイレを前後に引き延ばしたような構造となっています。今日定番となった「通路を片側に寄せて、車いす対応トイレ内の幅を最大限確保する構造」が登場するの設計で、JR東日本の新幹線ではE5系以降から導入されました。

ベビーベッドの展開状態(左/上)と、トイレ内部から入口を見た様子。

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概説

デビュー年:1999年(E3系1000番台のデビュー)

E3系1000番台は山形新幹線「つばさ」用の車両。1999年の新庄延伸に伴って増備されたL51・52編成、2005年の輸送力向上に伴って増備されたL53編成、2014年に「こまち」用編成からの転用で登場したL54・55編成の3グループがある。

「こまち」用のE3系0番台をベースに7両編成で登場したL51・52編成が2014年に老朽化のため廃車されたのに伴い、余剰となっていた「こまち」用編成を転用したのがL54・55編成。なお、L53~55は製造時期が(L55編成の14・15号車を除き)同じ2005年であり、基本的な仕様は共通である。

E3系2000番台と共通運用が組まれ、「つばさ」「なすの」で活躍。2024年3月のダイヤ改正以降は定期運用から離脱(JR東日本が運営するネットショップ「>>JRE MALL」上の記載による)した。L53・L55編成は改正後ほどなくして解体線に入り、2024年5月14日時点でL54編成のみが在籍しているが、このダイヤ改正後は臨時列車を含めて一切運用に入っておらず実質的に引退状態となっている。

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