目次
・デュエット下段・共用トイレ・シャワー
・デュエット上段・洗面台・車掌室
・開放型B寝台
・開放型B寝台 洗面台・車掌室
・「オハネフの宿」へのアクセス
・「内野々集落センター」バス停からの徒歩ルート
24系25形 四国遍路の駅「オハネフの宿」 – 開放型B寝台
黄昏時の「オハネフの宿」を正面(左)と、後ろの貫通路側(右)から。
撮影日時・場所
撮影日:2023年7月
撮影場所:香川県観音寺市 四国遍路の駅「 オハネフの宿」敷地内
備考
・編集の都合上、「オハネフの宿」と略して記載する場合があります。
・撮影・掲載にあたっては、ブルートレインのオーナー様より許諾を得た上で行っています。
・>>24系25形「阿久根ツーリングSTAYtion」の項も併せてご覧ください。
洗面台 オハネフ25 206
このページでは、開放型B寝台(オハネフ25 206)の洗面台・デッキ・車掌室を見ていきます。
まずは洗面台から。>>デュエット車と比較して、こちらは「ドアは金属そのまま」「床面はリノリウム」と昔ながらの雰囲気がよく残っているのが特徴です。
なお、この開放型B寝台車も客車のトイレは施錠されており使用できません。
洗面台の全景(左/上)とシンクのアップ(右/下)。
無骨な白いシンク、特徴的な蛇口、洗面台間には仕切りがない、などなど「昭和の寝台車の洗面台」がいまだに健在です。
客車の水道系統は使用できないためか、この車両の洗面台にも水道管が増設されていました。この改造工事は>>阿久根ツーリングSTAYtion時代に行われており、「オハネフの宿」ではそれを引き続いて使用しているようです。
洗面台間のたんつぼ(左/上)と天井まわりの様子(右/下)。
たんつぼは(車両の水道が使用できないため当然)水こそ流れないものの、現在も残っています。
なお「たんつぼ」の具体的な解説・用途については少々汚い話になることから(苦笑)、当サイトでは割愛します。興味のある方はGoogleなどでお調べになってみてください。
デッキ
車両最後尾のデッキに入ります。全景(左/上)と貫通扉の様子(右/下)。
デッキもデビュー当時から大きく変わらないようで、グレーを基調としたシンプルな、ともすればやや“殺風景”な雰囲気すら感じます。
「デュエット」への改造時に化粧板などが交換された>>デュエット車のデッキも、ぜひ併せてご覧ください(新しいタブが開きます)。
デッキ部分の天井(左/上)と、デッキのくずもの入れ(右/下)の様子。
くずもの入れは上からバッテン状にガムテープが貼られた跡があり、テープの劣化具合からかなり前のものと思われます。>>阿久根ツーリングSTAYtion時代からのモノかもしれません。
デッキと客室の仕切り扉を、デッキ側から見た様子(左/上)と車内側から見た様子(右/下)。
仕切扉は、“横開き”が主流の鉄道車両では珍しく「ひく」「おす」タイプでした。
乗降用ドア
乗降用ドア(左/上)と「自動ドア」表記のアップ(右/下)。
現在も自動ドアは開閉できる状態とのことで、(車両の状態や、外に虫が少ない季節など諸々の条件を満たした場合に限り)不定期にドア開閉の体験も行っているようです。
「自動ドア」の表記は、ドアが手動開閉式の車両がまとまって残っていた頃の名残です。
車掌室
オーナー氏立ち会いのもと、オハネフ25 206の車掌室を見学させていただきました。
全景(左/上)と車掌室内のテーブルのアップ(右/下)です。
車掌室を入口側から撮影した様子(左/上)と、車掌用の座席(右/下)。
座席モケットはやはり、「ソニック」仕様の鮮烈なモケットなのですねぇ(苦笑)。
車掌室内の天井(左/上)と、行先表示の対照表(右/下)。
行先表示の対照表は、>>デュエット車のそれとほぼ同一の内容です。ざっと見た限りでも「(デュエット車にはある)22~23の出羽号がこの車両では空白」程度の違いしかありません。
もっとも、JR九州所属だった同車が(全てJR東日本で完結する)上野~秋田の「出羽」運用に入ることは現実的にありえないので、さして問題はなさそうです。
ドアスイッチ周り(左/上)と、ドアスイッチ単独のアップ(右/下)。
ドアスイッチの上には緊急用の信号炎菅(非常時に周囲に非常停止を知らせる信号の一種。イメージとしてはクルマの発煙筒に近い)が入っていますが、これは現役時代からのものでしょうか。
車内放送オルゴール
車内放送装置の全景(左/上)。
このオハネフ25 206は、車内放送装置が使用できる状態で保存されており、(オーナー氏許諾の上)懐かしい車内チャイム「ハイケンスのセレナーデ」(電子オルゴールタイプ)とともに車内放送の体験ができます(⇒備考も参照)。
オーナー氏に伺ったところ、この放送装置で「持参した昔の時刻表を見ながら、往年のブルートレインの車内放送を再現する宿泊者」もいるそうです。
それを聞いてさっそく私もやってみた…のですが公開するにはあまりにお恥ずかしすぎるレベルにつき、車内チャイム「ハイケンスのセレナーデ」のところだけを(右/下)の動画でご紹介します(笑)。
【備考(と免責事項)】
設備の状態や管理運営上の都合から、車内放送体験はお応えできない場合もあるとのこと。当サイトでは「できます」と記載しておりますが、あくまで「設備上可能」というだけであり、宿泊者全員が必ずできることを保証するものではありません。
なお、「デュエット」のオハネフ25 2209には「ハイケンスのセレナーデ」のチャイム自体はあるものの、マイクがないため車内放送はできないそうです。
このページは6ページ構成です。次は>>「オハネフの宿」へのアクセス 編です。
目次
・デュエット下段・共用トイレ・シャワー
・デュエット上段・洗面台・車掌室
・開放型B寝台
・開放型B寝台 洗面台・車掌室
・「オハネフの宿」へのアクセス
・「内野々集落センター」バス停からの徒歩ルート
概説
デビュー年:2023年4月(「オハネフの宿」としてのデビュー)
「四国遍路の駅『オハネフの宿』」とは、香川県観音寺市内で運営されている宿泊施設。
かつてNPO法人BigUpが運営していた宿泊施設「阿久根ツーリングSTAYtion」(2008~2014年)で使用されていた客車を、クラウドファンディングによる資金調達で香川県内に移設したもの。
客車は「阿久根ツーリングSTAYtion」が2014年5月頃に閉館して以降、長らく阿久根駅前に放置されていたが、2021年にクラウドファンディングの成立により、相次いで香川県内に移設。2年間の整備を経て2023年4月8日から宿泊受付を開始した。
宿泊料金は開放型B寝台が5,000円、「デュエット」1室が12,000円。2024年2月現在、予約受付は電話のみ。予約受付期間(不定期に営業しない日場合あり)の告知・受付開始のお知らせは、全て公式X(Twitter)で行われる。