24系「ふれあいらんど岩泉　ブルートレイン日本海」 A寝台　洗面台・トイレ・車内設備編

※　2025年3月31日まで整備のため休業

日が暮れてからの黄昏時に一枚。窓からのぞくB寝台車両の車内がとてもいい雰囲気です。字幕は「日本海青森」を表示。

モケット

（左）モケット　（中）カーペット　（右）カーテン

撮影日時・場所

撮影日：2015年8月17～18日

撮影場所：ふれあいらんど岩泉「ブルートレイン日本海」車内

備考

当サイトで紹介している内容は、取材した2015年当時の内容です。現在は車内での過ごし方など各種規定などが変わっている場合があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

A寝台 – 入口・更衣室

続いてこのページではA寝台の「寝台部分」以外の設備を見ていきます。

まずはデッキから。（左／上）がデッキから入ってすぐの全景、（中）が現役時代の元・喫煙スペース、（右／下）は元・喫煙スペース奥の更衣室全景となります。
更衣室は施錠することができ、古い設備ながら隅々までB寝台との差別化が図られていました。「ふれあいらんど岩泉」へ移設された現在も開放されており、「更衣室」として使用できます。

元・喫煙スペースにあるサーキュレーターのアップ（左／上）とデッキと客室の仕切り扉から車内を見た様子（右／下）

宿泊者は自由に使用可能ですが、二つしかないので（貸切の場合はともかく）ほかの利用者と譲り合って使用しましょう。

デッキのドアと鍵

デッキと客室内の仕切扉（左／上）。

「ふれあいらんど岩泉」への移設時に、この扉には鍵が新設されました。「1両貸切」で予約した場合、チェックイン時に予約した号車の鍵（右／下）を受け取ります。

外出時や夜間の就寝時にはここを施錠することで、外からの侵入者もデッキまでは入ってこられても客室内には入れないことになります。

【備考：今は変わった？鍵事情】

私が取材した2015年当時、宿泊予約は「人数に関係なく、1両まるごと貸切のみ」の受付となっていました。2023年現在は、従来の「1両貸切」に加えて

「寝台1ボックス単位での予約（＝1両を複数のグループで共用する）」

がA・B寝台とも可能となっています。従って、現在はこの鍵の取り扱いが変わっているものと思われます。

もし近年、訪れた方がいらっしゃいましたら「室内の施錠」がどのように行われているのか、ぜひご教示いただけますと幸いです。

洗面台

洗面台・トイレなどがあるデッキ（左／上）、洗面台（中）、カーテンを閉めたところ（右／下）。

洗面台は、入口から入って一番奥のドン詰まり部分に設けられています。
「非常口」のマークが追加されるなどの違いはありますが、それ以外はこちらも現役時代から特に手を加えられていないようです。

A寝台　和式トイレ

A寝台のトイレには洋式トイレと和式トイレがありますが、まずは和式トイレの様子を。無機質な銀色一色で、凄まじいノスタルジーに溢れています。

このトイレの特筆すべきところとして、現役時代と同じく、青い洗浄液が混ざった水が今も流れていること。トイレ内部（なんならデッキにも）には、洗浄液の“独特なあの香り”がほのかに漂っています。

きれいな話とは到底言いがたいポイントですが（苦笑）、これも懐かしいブルートレインを感じられる大事な一要素ではないでしょうか。

変わって洋式トイレの様子。便座部分はFRPとなっており、実際に着座してみてもそこまでの冷たさは感じません。

老朽化のためかかなり便座がガタついており、実際に使うのはやや心もとない状況ですが、これは現役時代から似たような状況でした。

トイレ内部には、「腰掛便器の使い方」なるプレートが（右／下）。この車両がデビューした1973年は、まだ洋式トイレが主流でなかったゆえの名残でしょうか。

トイレ用のスリッパ（左／上）と「和式便所」「洋式便所」のプレート（右／下）。洋式便所は英訳すると「WESTERN STYLE」なんですねぇ。

冷水器

かつて新幹線や寝台列車では、必ずと言っていいほど設けられていた「冷水器」が、稼働こそしていないものの残っています。

近年の衛生意識の高まりから、21世紀に入ってから一気に廃止されてしまいましたが、「日本海」では最後まで現役で稼働していました。

ペラッペラの紙コップで飲む、妙にキンキンに冷えた冷水器の水。決しておいしい飲み物ではなかったのですが、今でもたまに懐かしくなります（笑）。

このページは5ページ構成です。次は>>B寝台編です。

概説

デビュー年：2014年8月(ふれあいらんど岩泉での営業開始）

「ブルートレイン日本海」とは、岩手県内・岩泉に存在する「ふれあいらんど岩泉」の宿泊施設の一つ。元々「日本海」「あけぼの」などで使用されていた寝台車3両を譲り受け、2014年8月から営業を開始している。

編成は3両で、開放型B寝台2両と開放型A寝台1両で構成。宿泊に使用される車両の設備は現役当時からほぼ変わっておらず、トイレ、洗面台も一部を除きそのまま利用可能。毛布、シーツは宿泊料金に含まれているほか、別棟に「ブルートレイン日本海」宿泊者専用のシャワー施設を設置している。

宿泊用の寝台は1ボックス（A寝台2人、B寝台4人）単位が基本だが、1両単位での貸切利用も可能。料金はシーズンにより異なる。

食事の調達は、道の駅いわいずみ内の売店（営業時間は短い）、または車で約15分前後の場所にあるスーパーマーケットとなる。コンビニなどは徒歩圏内にないため、公共交通手段のみで訪れる場合は事前に食事を調達した方が無難。また、有料でBBQコンロなどを借りることができる（要問合せ）。
営業期間は4～11月のみで、冬季は休業となる。