E4系「Maxとき」「Maxたにがわ」 グリーン車

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グリーン車
普通車2階
普通車1階

E4系「Maxとき」「Maxたにがわ」 グリーン車

1994年に登場した初代MaxことE1系の発展型として、1997年にデビューしたのがこのE4系です。

8両編成を2本つなげた16両編成での定員は、高速列車では世界最大の1634名。とにかく定員に関しては他の追随を許さないスペックでした。他方、最高速度は240km/hと高速化の波に取り残されてしまい、2021年10月改正で引退となっています(→「備考」も参照)

写真はガーラ湯沢駅で発車待ちの様子。2014年から塗色変更が施され、側面の帯が新潟のトキをイメージしたピンクに改められました。さっそく車内へ入っていきましょう。

【備考:E4系、実はもっと前に引退する予定でした】

E4系は当初E7系に置き換えられる形で、2020年春に引退予定でした。しかし2019年10月の台風で、北陸新幹線用のE7系10編成が車庫内でまさかの水没。完全に使用不可能になったため、上越新幹線用のE7系が急きょ北陸新幹線の‟ヘルプ”に行くことが決定します。

ここで上越新幹線のE7系が抜けた‟穴”を埋めたのが、引退間近のはずだったE4系。引退は1年延期となり、当時主力だったE2系とともに上越新幹線を支えました。

水没から2年後の2021年10月、代替新造のE7系が出そろったのを見届けたかのように完全引退しています。

モケット

(左)グリーン席 (中)カーテン (右)カーペット

撮影日時・場所

撮影日:2020年3月23日

撮影場所:「Maxたにがわ」181号 ガーラ湯沢駅 車内

備考

特にありません。

7(15)号車グリーン車 全景

グリーン車に入ります。グリーン車の内装には2パターンあるのですが、まずは一般席のみの7(15)号車から。

車内はハイバックシートが2+2配置で展開しています。大ぶりの座席ながら全く窮屈さを感じないのは、さすが巨大な車体を持つMaxと言ったところでしょうか。E5系やE7系が登場した今日でも、「グリーン車」としての“見た目のゆとり”は、他車の追随を許していない気がします。

車内を反対から見た様子(左/上)と天井(右/下)の様子。

天井はルーバーに一定間隔でスポットが設けられており、半間接照明となっています。「全体の照度を下げて高級感を演出」という手法はJR西日本ではよく見られる手法ですが、JR東日本ではあまり採用例のないパターンな気がします(→「備考」も参照)

【備考:E2系との比較】

余談ですが、同時期にデビューした>>E2系のグリーン車は、電球色としながらも明るい車内となっています。このあたりは考え方というか、コンセプトの違いなのでしょうか。

グリーン車 座席

座席の様子。写真(左/上)が一般席、(右/下)が車端部です。雰囲気の比較用に、昼間と夜間(トンネル内)で撮影したものを掲載しています。

座席は中央部がフラットになっているので、着座した時の感覚は「包み込まれる感じ」と言っても過言ではありません。付帯設備は可動式ピロー背面テーブルのほか、当時としては珍しくレッグレストが設けられています。

8(16)号車21D グリーン車 車いす対応区画 全景

8(16)号車のグリーン車は、東京方に車いすでの利用に対応した区画があり、該当の箇所は1+1配置となっています。

そのほか、8号車はかつて喫煙車として使用されていた名残で、空気清浄機(荷物棚上の箱状のモノ)が一定間隔で配されています。 なお、現在は吹き出し口部分にカバーがされて使用中止となっていました。

8(16)号車21D グリーン車 車いす対応区画 座席

で、車いす対応席のアップ。(左/上)がそのまま、(右/下)が全展開時の様子です。

手前の衝立にさえぎられてイマイチな映りになってしまいましたがお許しください。

座席上のシートベルト(左/上)と連絡用ブザー(右/下)の様子。

(実際に押していないので伝聞でしかないのですが)これを押すと車掌の方に連絡が行く仕組みになっているようです。

8(16)号車 グリーン車 車いす対応席 直前の区画(22A~22D)

車いす対応席直後にある2人がけ席通路側は、東京方面行の上り列車において目の前に座席がないため、背面テーブルがなくなります。そのため、このような小さいテーブル付きの衝立が代わりに設置されています。

この衝立、(写真では分かりにくいのですが)「テーブル」「バーレスト」「足置き」「網ポケット」を全て兼ねています。他の座席と“一応”設備上の不公平が生じない作りになっている、ということなのでしょう(→「備考」も参照)。

【備考:この衝立、万能ではなかった】

しかし、(右/下)の写真を見て“察した”アナタは正解です。車いす対応席の設備の関係からか、この衝立はかなり通路側に寄って設置されています。結果として、バーレスト、テーブル、足置きなど、「何もかもが妙に通路側にズレている」結果に。

予備知識も何もない状態でこの座席に座ってしまった場合は残念すぎることになりそうですが、この区画はいわゆる調整席などには特段なっていないようで、指定席券売機上でも普通に指定できました。上り列車における「8・16号車22番B・C席」が、この状態になります。

グリーン車 座席周りの設備

座席を正面から見た様子(左/上)と、ピローのアップ(右/下)。

ピローは上下可動式となっており、頭の高さに応じて位置を変えることができます。なお、初期に製造されたP1~3編成まではピローは固定式となっており、増備車のP4編成以降がこちらの仕様となります。

レッグレストのアップ(左/上)と座面のアップ(右/下)。

この座席、リクライニングすると座面の後方がやや沈み込む仕組みになっており、腰の位置をずらさなくても快適な姿勢を維持できるようになっています。

写真ではやや分かりにくいですが、奥の座面(非リクライニング状態)と比較して、手前の座面(リクライニング状態)やや低い位置にあるのがお分かりいただけるかと思います。

座席背面のバーレスト(左/上)と車端部にあるオットマン(右/下)。

バーレストはほとんど張り出しがなく、果たしてこれが一般の利用者に「足を乗せるためのもの」と認知されていたのかは疑問なところです。

実際に足をのせてみても使い心地はあまり良いものではなく、快適性では車端部のオットマンに軍配が上がる気がします。

その他の車内設備

読書灯(左/上)とコートかけ(右/下)の様子。

コートかけは最近流行りの窓枠ではなく、荷物棚下に設けられているのが特徴です。

通路(左/上)と元空気清浄機のアップ(右/下)。

デッキ エレベーター

E4系の「見どころ」と言っても過言ではないのが、この車内に設けられた「エレベーター」です。

(左/上)は車内販売のワゴン専用、(右/下)は8(16)号車のもの。こちらは車いすの利用者も乗れるよう、幅広かつ窓付きとなっています(→「備考」も参照)

【備考:E1系とE4系「Max」の車内販売事情】

二階建て車両での車内販売は「ワゴンをどうやって上下させるか」が問題となります。

先代のE1系では、「そもそもワゴンを使用しなければよい」という発想で専用のバスケットを使用していましたが、E4系ではワゴン専用のエレベーターを設置。これにより、他の車両と同じワゴンが使用できるようになりました。

余談ですが、E1系では、車椅子の利用者は階段部分に備え付けのリフトを使って昇り降りするしかなく、乗降に時間がかかっていました。

E4系では、この不便さをエレベーターの導入で解消。先代E1系での課題を、しっかり改善して本系列に取り入れていました。

7(15)号車 公衆電話

デッキの様子(左/上)と、7(15)号車の公衆電話(右/下)。

公衆電話とは何も関係ありませんが、グリーン車のドア(と上の項目で紹介したエレベーター)は車内側が緑系のカラーになっています。一目でグリーン車と分かる…ようになっているようですが、果たしてどの程度知られているのでしょうか(笑)。

デッキ脇の案内とおまけ

デッキ脇の案内表記(左/上)。1両にグリーン車と普通車が混在することから、ドア脇にはその旨の表記があります。2階建て車両ならではの表記なので撮影してみました。

(右/下)は取材時、車内が私だけの「貸し切り」だったので失敬して走行中の車内を撮影した動画になります。写真では伝わり切らないE4系のグリーン車の車内をぜひご覧ください。

>>このページは3ページ構成です。次は>>普通車2階席 編 です。

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概説

デビュー年:1997年

E1系の改良型として1997年にデビュー。

先に登場していたE1系と比較して、省エネと輸送力の両立を図るため、車体はアルミ合金製となっている。また、E1系は12両編成だったが、本系列では他形式との併結運転も考慮し、汎用性の高い8両編成で登場した。
8両編成ながら定員は817名。16両編成での定員は1634名となっており、これは高速鉄道では世界一。

またE4系の中でもP51・52編成は、北陸新幹線への入線も考慮して急勾配での走行に対応しているほか、P81・82編成はこれに加えて60Hzにも対応しており、軽井沢より長野寄りへの入線も可能。
これらの編成は、一時期「Maxあさま」として軽井沢~上野・東京間の臨時列車に使用された実績がある。

登場時から東北・上越新幹線で使用されていたが、最高速度が240km/hであることから2013年をもって東北新幹線の運用からは撤退した。

当初は2016年に引退予定だったが、上越新幹線向けの後継車両の導入が進まず2019年に延期されていた。しかし、同年10月の令和元年東日本台風により、本来本系列を置き換える予定だったE7系10編成が水没して使用不能になったため、2021年10月まで使用された。

引退後は全車が廃車されたが、このうちP1編成の先頭車(新潟・盛岡寄り)が新津鉄道資料館に保存されている。

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