E5系「はやぶさ」ほか – 普通車 編

目次

グランクラス
グリーン車
普通車
トイレ・洗面台

E5系「はやぶさ」ほか – 普通車 編

車体側面(左/上)と、乗降用ドア(右/下)の様子。

車体のカラーは「常盤グリーン」「はやてピンク」「飛雲ホワイト」をあしらったもの。E5系の開発用に登場した試験車「FASTECH 360」のコンセプトをベースにしているそうです。

モケット

(左)座席 (中)カーペット (右)カーテン

撮影日時・場所

撮影日時:2024年12月

場所:東北新幹線 新青森駅 車内

備考

特記ない限り、当ページではU29編成以降で撮影した写真を取り扱います。

普通車 車内

続いて、編成中の大半を占める普通車を見ていきます。

2+3アブレストの車内はこれまでと同じですが、電球色の照明・木目調の化粧板など、落ち着いた上品な仕上がりに。わりかしカジュアル寄りの内装だったE2系1000番台(>>前期型・>>後期型から、大きく方針転換した印象です。

車内を反対から見た様子(左/上)と、天井を見上げた様子(右/下)。

写真はU29編成以降(2015年度増備車)以降で撮影しているため、照明はLED式となっています。

※参考:普通車 車内(U2~28編成)

参考として、U28編成以前で撮影した車内の全景(左/上)と、天井(右/下)の様子。

照明はカバー付きの蛍光灯ですが、近年は経年からかカバーが黄ばんで実質的に電球色となっている例も散見されます(苦笑)。このほかU28編成以前では、各座席のコンセントが窓側に一か所のみの設置となっています(後述)

普通車 – 座席

では座席の様子です。まずは2人がけの一般席(左/上)と車端部区画(右/下)から。

E5系から普通車にもピローがつくようになりましたが、「普通車のピロー」はE5系が初の導入だったりします。ピローは上部がやや盛り上がる構造のため、どちらかというと(頭全体を支えるより)首周りを支えるような使い方をした方が快適であるように感じました。

続いて3人がけの一般席(左/上)と車端部(右/下)。

目につくところの違いとしては、E5系から座面がリクライニングとともに強制的に前にスライドするようになっています(→「備考」も参照)。付帯設備は背面テーブル・カップホルダー・コートかけ・コンセント・ピローとなっており、設備だけを取ればグリーン車にも十分比肩する水準といえそうです。

【備考:JR東日本の新幹線の座面スライド事情】

なお、先に登場していた>>E4系(>>2階・>>1階やE2系1000番台(>>前期型・>>後期型では、座面とリクライニングが別個に調節できるようになっています。

座席を正面から見た様子。2人がけ(左/上)と3人がけ(右/下)の様子です。

普通車 – 車いす対応区画

続いて車いす対応区画の全景(左/上)と、座席部分の表記(右/下)。

車いす対応区画は、5号車の新函館北斗寄り12A・12Bに設置。全景で目につく違いは、車いすの取り回しを考慮して、デッキと客室の仕切り扉が大きめになっている程度です。

車いす対応席の全景(左/上)と、その全展開状態(右/下)。

車いす固定用のベルト・ひじかけの跳ね上げが可能なほかは、ほかの座席と変わりはありません。

普通車 – 座席まわりの設備

座席肩部の握り手(左/上)と、ピローのアップ(右/下)。

キノコのような形状の握り手は、>>E2系1000番台から引き続いて採用されています。ピローの可動域は見ての通りかなり広く、身長の低い人から高い人まで幅広く対応可能な設計と言えそうです。

座席足元のコンセント(左/上)と、車端部のテーブル(右/下)。

U29編成以降では、普通車でもコンセント率100%を達成しました。なお、U28編成以前では各座席の窓際にある1口コンセントのみとなります(→「備考」も参照)

【備考:窓際だけ?全席?】

コンセントが窓際のみのU1~U28編成と、全席コンセントありのU29編成~は、(有志の運用目撃情報ページを見る限り)特に区別なく共通に運用されているようです。こればかりは、当日の‟運”といったところでしょうか。

絶対にコンセントが必要な場合は、念のため窓際(A・E席)を指定した方が良さそうです。

普通車 – その他の車内設備

通路(左/上)と窓の様子(右/下)。

荷物棚(左/上)と、窓間のコートかけ(右/下)。

荷物棚は淡い木目調となっており、これもJR東日本の新幹線では初の導入です。

デッキと客室の仕切扉(左/上)と、非常通報器・懐中電灯などの様子(右/下)。

仕切扉のガラスは、擦りなど入っていない純粋な‟ガラス”なので、空いていると2両くらい先の車内まで見渡せたりします(苦笑)。ドア上のLED表示装置はフルカラー式で、こちらは>>E3系2000番台や>>E2系1000番台「後期増備車」から引き続いて導入されたものです。

普通車 – 荷物スペース

各車両の東京寄りに設置されている荷物置き場の全景(左/上)と、そのアップ(右/下)。

元1D・1E席をだった場所を潰して大型のラゲッジスペースとしたもの、2017年7月から改造工事がスタートしました(2018年2月に完了)。荷物固定用のベルトも設けられた本格的な作りです。

このスペースは予約不要で、その列車の乗客ならだれでも利用できます。超大型のスーツケースを一個置いたらもうおしまい程度のサイズゆえ(苦笑)、譲りあって利用するようにしましょう。

番外 – 「はやて」100号での貨客混載

北海道新幹線では、佐川急便と共同で「貨客混載事業」の実証実験が行われています。深夜の上り「はやて」100号が実験の場となっており、運よく見ることができたので紹介しましょう。

「はやて」100号の出発時刻が近づくと、カートを押した佐川急便の社員が新函館北斗駅のホームに登場(左/上)。列車が到着すると8号車から乗り込み、専用の宅配ボックスを座席に搭載します(右/下)。

なお写真に写っているのは1人ですが、実際の作業はあとから加わった別の社員と3人で行っており、実にスピーディーに搭載されていました。

※撮影に当たっては担当者の方に許可を取って「顔が映らないアングルなら可」との承諾をいただいています。撮影時はそれに従って撮影しましたが、掲載にあたりさらにモザイクをかける処置を行っています。

デッキ

普通車のデッキ(左/上)と、通路の様子(右/下)。

ドアがベージュ色なのは、周りの雰囲気に合わせたためでしょうか。デッキの化粧板も木目調ながら、色味が明るいためかポップ・カジュアルな雰囲気に仕上がっているように感じます。

このページは4ページ構成です。次は>>トイレ・洗面台 編です。

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概説

デビュー年:2011年

東北新幹線を始めとするJR東日本管内の新幹線の高速化、及びE2系などの後継車として2011年3月にデビュー。

先に登場していた試験車両「FASTECH 360S」の試験データを反映し、走行性能と快適性の両立を図った。高速運転に伴う騒音防止のため、ロングノーズの先頭形状や、車両連結部分の全周ホロなど数々の新機軸を備える一方で、フルアクティブサスペンションや車体傾斜装置を導入するなど快適性にも配慮している。

編成は10両で東京寄りが1号車。9号車はグリーン車、10号車はファーストクラスのような位置づけである「グランクラス」が国内で初めて設定されている。

インテリアのコンセプトは「Exclusive Dream-特別な旅のひとときをあなたに」であり、普通車にも全席に上下可動式のピローがついたり、女性専用の洗面台スペース設置など、車内設備にも新しい取り組みが多く見られるのが特徴。

現在は東北・北海道新幹線の全線で、「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」「なすの」に幅広く運用。このうち「はやぶさ」(一部除く)ではグランクラスアテンダントによるフリードリンクなどの車内サービスも実施されている。

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