E3系2000番台「つばさ」普通車 編

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E3系2000番台「つばさ」普通車 編

偶然、旧塗装のL65編成に乗り合わせたのでこちらで紹介。2023年2月から、1編成がE3系2000番台デビュー時の旧塗装に復元されています。

旧塗装はシルバーカラーゆえに、通称「銀つば」(色のつば)と呼ぶファンもいるとのこと。2016年10月に一旦消滅してから、実に6年半ぶりの‟復活”となりました。基本は、ほかのE3系2000番台と共通に運用されているようです。

モケット

(左)座席 (中)カーペット (右)カーテン

撮影日時・場所

撮影日時:2023年9月、一部2024年4月

場所:山形新幹線「つばさ」88号  車内

備考

>>E3系1000番台「つばさ」の項も併せてご覧ください。

12~17号車 普通車

続いて普通車に入ります。

基本はE3系の後期車(R18・L53編成~)がベースで、一見では座席モケットや床のカラーリングが異なる程度の違いです。

一方で、「各座席に読書灯を設置」「荷物棚形状の変更」「窓際コンセント」「フルカラーLED案内表示装置」など、当時としてはきわめて意欲的な内装があちこちに見られたりします。いずれも、E3系2000番台で初導入となった設備でした。

車内を反対から見た様子(左/上)と、通路のアップ(右/下)。

床材はブラウン系を採用。>>E3系1000番台では黒または濃紫だったので、それよりかはやや明るい雰囲気になっている気がします。

普通車 座席

普通席の一般席区画(左/上)と車端部区画(右/下)。

基本はやはり>>E3系1000番台のそれを受け継いでいますが、背もたれが若干肉厚になって形状が変更されたほか、ヘッドレストの張り出しが大型化されているのが特徴でしょうか。

付帯設備はシートバックテーブル・カップホルダー・フットレスト・コンセント・読書灯と非常に充実しています。車端部区画は、ノートPCなどの利用にも対応した大型テーブルとなっており、これもJR東日本の新幹線としてはE3系2000番台で初めて導入された設備でした。

座席を正面から見た様子(左/上)と、座席肩部の握り手(右/下)。

この系統の座席は2000年代(E653・E257系など)のJR東日本で多数導入されましたが、このE3系2000番台が事実上、最後の採用となっています。

座面スライド時(左/上)と、フットレスト・カップホルダーなどのアップ(右/下)。

E3系後期車(R18編成~・L53編成~)で突如として登場したフットレストは、E3系2000番台にもそのまま受け継がれました。

12号車 車いす対応区画(1D)

12号車東京寄りの1D席は、車いすでの利用に対応した区画となっています。

全景(左/上)と、車いす対応席のアップ(右/下)。他の席と比較して、背もたれがかなり垂直になっているのが分かります。この席は、車いす利用での便をはかって90°毎での回転が可能になっており、その際の取り回しスペースを確保するためでしょうか。

全展開状態(左/上)と、座席まわりの設備の様子(右/下)。

リクライニング角度・座面スライド量は、他の座席と同一のようです。

12号車 車いす対応区画 直後(2C・2D席)

車いす対応席の直後にあるインアームテーブル付き座席(左/上)と、テーブルのアップ(右/下)。

車いす対応席の後ろにある通路側の2番C席は、東京行きにおいてテーブルがなくなります。このインアームテーブルはその‟代わり”として設置されているもので、ソデ体(ひじ掛け部分)の形状が大きく異なるのが特徴です(→「備考」も参照)

【備考:下り列車にだけある、普通車一テーブルに恵まれた席】

無論、山形・新庄行きの2D席はインアームテーブル・背面テーブルが両方使える席となります。興味のある方はぜひ指名買いしてみてください。

その他の車内設備

天井(左/上)と読書灯の様子(右/下)。

天井の形状は従来のE3系列から大差ありませんが、普通車にも読書灯を完備したのはE3系2000番台の特徴と言えそうです。JR東日本の新幹線としては国鉄時代を含めても珍しい仕様で、その後>>E2系1000番台「後期増備車」(とE5系量産先行車)にも導入されました。

窓間のコートかけ(左/上)と、窓下のコンセントのアップ(右/下)。

コートかけのデザインも、E3系1000番台から地味に変更されているのに注目です。こちらはE653系やE257系に近い形状ですねぇ。

デッキと客室の仕切扉

デッキと客室の仕切(左/上)と、ドア上のLED案内表示の様子(右/下)。

案内表示装置は大型のフルカラーLEDとなっていますが、実はこれをJR東日本の新幹線として初めて導入したのが、このE3系2000番台だったりします。

デッキ・荷物置き場

デッキの全景(左/上)と、一部デッキの大型荷物置き場の様子(右/下)。

デッキはE3系1000番台以前から大きな変化はありません。また、グリーン車のデッキにある握り棒はさくらんぼがあしらわれているのに対し、こちらは従来通り単なるバーです(笑)。しいて言えば、乗降用ドアの色が異なるくらいでしょうか。

このページは3ページ構成です。次は>>トイレ・洗面台 編です。

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概説

デビュー年:2008年12月(E3系2000番台のデビュー)

山形新幹線で開業当時から使用されていた400系の置換用として、2008年にデビュー。

基本的な構造はE3系0番台(R18編成~)・1000番台(L53編成)を踏襲しているが、大型のLED案内表示装置・フルカラーLED行先表示器・空気清浄機の導入・車内設備の向上など、主に内装面でのレベルアップが図られている。

最高速度は275km/hだが、2012年3月改正までは東京~福島間で併結運転を行う「やまびこ」がE4系に限定されていたため、最高速度240km/hで運転されていた。

2008年12月のデビューから「つばさ」「なすの」に投入され、2010年4月までに400系を淘汰している。2024年以降は、後継となるE8系の導入開始により順次姿を消す見込み。

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