E26系「カシオペア」 カシオペアツイン

目次

スイート(展望席)
スイート(メゾネット)・デラックス
・ツイン
コンパート
ロビーカー・共用設備
食堂車・食事の写真・その他

E26系「カシオペア」 – カシオペアツイン

札幌駅コンコースに表示される「寝台特急カシオペア」の表示。「寝台特急」の英語表記は「SLEEPING LTD.EXP」というようです。

撮影日時・場所

撮影日:2013年12月

撮影場所:上野駅 「カシオペア」号 車内

備考

・特にありません。

4~11号車 カシオペアツイン 廊下

続いて編成中の大部分を占める「カシオペアツイン」に移ります。編成全体で79部屋が存在し、「カシオペアツイン」の位置付けは言うなれば「カシオペア」の“スタンダードクラス”と言えそうです。

部屋の位置によって「2階」「1階」「平屋(補助ベッドつき)」「平屋(補助ベッドなし)」の4パターンが存在し、それぞれ異なった趣が見られるのが面白いところ。以後、順を追って見ていきましょう。

(左/上)が通路、(右/上)は客室内の非常ボタンを押すと点灯するランプの様子。通路は先に紹介した「カシオペアスイート」のそれと大差はありません。

カシオペアツインは2階・1階がそれぞれ独立した部屋となっており、(左/上)が2階、(右/下)が1階の部屋へのエントランスになります。

4~11号車 カシオペアツイン 2階

2階個室の全景から。「カシオペアツイン」はリビングと寝室が一部屋になった構造です。

就寝時は、座面をスライド&ソファの背もたれを倒すことで一名分のベッドとし、もう一名は写真奥のベッドを使用。要するに、2人利用の場合はいわば「逆L字型」で寝ることになります。

奥のベッド部分のアップ(左/上)と、ソファ間のテーブルの様子(右/下)。

「カシオペアスイート」の“完全なベッド”に対し、こちらは“ソファと兼用”。個室内の専有面積もさることながら、この決定的な違いこそが「カシオペアスイート」と「カシオペアツイン」の差と言えそうです。

【コラム:「カシオペアツイン」の車内サービス】

「カシオペアツイン」にも車内サービスがあり、乗車時のウェルカムドリンクサービス・翌朝のモーニングコーヒーサービスがあります。

なお、ルカムドリンクは(アルコール類が提供される「カシオペアスイート」と比較して)ソフトドリンクのみとなっていたほか、モーニングコーヒーはウエルカムドリンク時にチケットを受け取り、利用者の任意のタイミングで車内販売または食堂車で引き換えるスタイルになっていました。

天井まわり(左/上)とソファ上の読書灯(右/下)の様子。写真右手はトイレ・洗面台ブース(→備考)となっています。

【備考】

「カシオペアツイン」、先述のように部屋の構造は4パターンあるのですが、このトイレ・洗面台ブースは設備が共通であることから、後ほどまとめてご紹介します。

4~11号車 カシオペアツイン 1階

続いて1階の様子。基本的な見付は先に紹介した2階と同一ですが、車体が裾折り構造となっているため、床面積は2階のそれより若干狭くなっています。

その代わり(という表現が適切なのかは分かりませんが)天井は2階席と異なりフラットになっているため、上下幅のゆとりだけ見れば1階席の方が優れています。このあたりは好みの分かれそうなところに感じますねぇ。

奥のベッド部分(左/上)と天井の様子(右/下)。ベッド上には荷物置き場のラックが備わります。奥行きはほとんどありませんが…(苦笑)。

6~11号車 カシオペアツイン(補助ベッド付き平屋

「カシオペアツイン」は読んで字のごとく2人用の個室ですが、6~11号車の1番個室(車端部)補助ベッドを備えてトリプルルームとしても利用できる部屋があります。

補助ベッド(左/上)と、それを展開した様子(右/下)。

写真ではリネンは2人分(ソファ右手に2セット)ですが、「3人利用」で申し込むと3人分のリネンがセットされるようです。

閑話休題。個室奥のソファ(左/上)と補助ベッドへのステップ(右/下)の様子。

補助ベッドへのステップには、手すりなどの設備は特段ありません。走行中は気をつけて使用する必要がありそうです。

ソファ上の読書灯・荷物置き場まわり(左/上)とトイレ・洗面台ブース(右/下)の様子。

スペースの関係か、読書灯は天井ではなく窓脇に備わっているのが特徴です。

5~11号車 カシオペアツイン(補助ベッド無し平屋

またしても平屋個室ですが、こちらは補助ベッドがありません。こちらは5~11号車の2番個室(車端部)で、補助ベッドのない平屋の「カシオペアツイン」となります。

3人での利用を想定した先述の「カシオペアツイン(補助ベッド付き)」と比べて、こちらの車内設備は「2階」「1階」のそれに準じたものとなっています。言うなれば、「カシオペアツインの2階または1階を、単に平屋に移殖したもの」という感じでしょうか。

出口側に向いた様子(左/上)と、個室奥のベッドの様子(右/下)。平屋で天井高が高いことを除き、基本的な設備は先述の「2階」「1階」と同一です。

トイレ・洗面台

「カシオペアツイン」のトイレ・洗面台ブースの様子。「カシオペアツイン」の個室内にはトイレ・洗面台のみが設けられており、シャワーの設備はありません。

「カシオペア」が上野~札幌間で定期的に運行されていた時代、「カシオペアツイン」でシャワーを利用する場合は事前にシャワーカード(+必要に応じて洗面具などが入った「シャワーセット)を購入し、6・10号車のシャワールームを利用していました。

このページは6ページ構成です。次は>>コンパ―ト 編です。

目次

スイート(展望席)
スイート(メゾネット)・デラックス
・ツイン
コンパート
ロビーカー・共用設備
食堂車・食事の写真・その他

概説

デビュー年:1997年3月

上野~札幌間で運行されていた「北斗星」の近代化を図って1997年にデビュー。「快適空間を実現した寝台列車」をコンセプトに開発された。全車両がA寝台個室で構成されている。編成は12両。

長らく上野~札幌の「カシオペア」で運行されていたが、北海道新幹線の開業準備工事に伴って2016年3月で「カシオペア」の運行は終了した。現在は旅行会社のツアー「カシオペアクルーズ」で使用されている。

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