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富士急行2000系「フジサン特急」 - 展望席・ラウンジ編
2001年9月に引退したJRの「パノラマエクスプレスアルプス」を富士急行が引き取って改造したのがこの「フジサン特急」です。引き取られて以降、5ヶ月ほどの改造期間を経て登場しましたが、見ての通り車体いっぱいに「フジサンクン」が描かれたかなり斬新なデザインになって登場しました。
こちらが反対側の先頭車。こちらは前照灯こそ改造されているものの、165系時代の雰囲気をよく残しています。JR時代は基本的に3両を2つ併結した6両編成で運行されており、こちらの「顔」を先頭にして走ることはほとんどありませんでした。
車体側面の様子。見ての通り一つ一つ顔や大きさが異なる「フジサンクン」が前面に描かれています。編成中、同じフジサンクンの顔はなく、一つ一つ異なる名前がついているのだとか。このあたりの力の入れようはもはや凄まじいものを感じます。
車両形式などは車体の連結面に表記されています。
というわけで「フジサン特急」の最大の“売り”でもある展望席の様子。小ぶりの座席が12席展開しています。JR時代は単なるフリースペースとして使われていましたが、「フジサン特急」では座席定員制となっています。要するに「早いもの勝ち」なので乗車する際は早めに並んでおくといいでしょう。
展望席区画を前から見るとこのようになります。窓が大きく、特に夏場は車内の冷房でも冷え切らないためなのか、車内に扇風機がついているのが面白いです。
先頭部分の座席の様子。リクライニングはなく、ひじ掛けも小さく(というか単なる金属の棒のようなもの)、足元は決して広くなく、背ズリは低く…と居住性の面では正直イマイチな座席ですが、その代わり前にさえぎるものが何もないパノラマを独り占めできます。なお、大月発の列車では、進行方向左側の席に座ると富士山を左手に見ることができます。
2列目の座席の様子。足元の広さという点では先頭の座席よりかなり恵まれています。座席の背面にやたらとFRPを多用するのは、この車両が改造された1980年代後半に流行っていたデザインのような気がします。
展望席の後ろ2列はスペースの関係で一人がけになっています。車掌や利用者が頻繁に出入りするのでどうも落ち着かない座席ですが…(笑)。
天井の様子。照明は間接式です。
展望席の入り口付近にある座席の背面には、直射日光が当たり車内が暑くなることがある旨の張り紙がいくつも掲示されています。私が乗車したのは春先だったのであまり気になりませんでしたが、窓の構造上、かなり暑くなるのはやむを得ないような気もします。熱中症が気になる方は念のため、通常の座席を選んだ方が無難かと思います。 1号車 ラウンジ
展望席の後ろ部分には見ての通りラウンジ席となっています。こちらもJR時代はフリースペースとして使われていた区画ですが、「フジサン特急」ではこちらも座席定員制となっています。
普通の座席が並ぶ客室部分ととラウンジ室の分かれ目を見てみます。座席区画とラウンジ区画の間は、特にドアなどで仕切りがなされているわけではないので、あまり盛り上がりすぎないよう注意しましょう(笑)。
ラウンジ室の座席の様子。座席というよりかは「ソファ」の方が近いですね。ソファは2つあり、それぞれ定員は4名です。テーブルもあるため、始発駅などからお酒を広げて盛り上がるグループをたまに見かけますが、確かにみんなで盛り上がるのであれば一般座席よりこちらの方がいいような気もします。
ラウンジ室の照明は、通常の間接照明に加えてキャンドルの形をした電球が所々についています。JR時代の「パノラマエクスプレスアルプス」時代の改造ですが、25年前近くに改造されたということもあってデザインそのものがやけにノスタルジックです。こういったところも注意してみていると楽しいかもしれません。 展望席から見える風景 せっかくなので展望席から見える風景をいくつか紹介してみます。私が乗車した4月中旬は、ちょうど桜の開花時期だったということもあり、展望席から多くの桜を見ることができました。
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ふと線路わきを見ると「40.0」の文字が。これは線路の勾配(坂)がどれだけ急かを現すもの(パーミル)で、この40.0パーミルの場合、1km進むと40m上がるという意味になります。これだけ聞くと大したことなさそうに見えますが、アプト式を使っている大井川鉄道井川線でも最大90パーミル、箱根登山線でも80パーミルであることを考えると、富士急行はかなりの“登山鉄道”であると言えます。
写真は三つ峠〜寿間で撮影したものですが、下吉田〜月江寺間にも同じく40パーミルの勾配が見られます。 |
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