常磐緩行線と東京メトロで使用されてきた203系、207系900番台の後継として2009年にデビューしたのがこのE233系2000番台です。
この2000番台、東京メトロへ入線することから、足回りや車体構造はもとより、内装面でもE233系では異色の要素がチラホラ見られるのが面白いところですが、それ以上に「3社直通運用」を行う唯一のE233系としても知られています。JR線内ではE531系と、小田急ではロマンスカーと顔を並べるなど、何だかんだで「顔を合わす系列の多さ」ではかなり上位にランクインする車両ではないかと勝手に思っています（笑）。
写真は我孫子駅にて発車待ちのE233系2000番台。このページでは、そんな異色尽くしのE233系の車内を見ていくことにします。

というわけで車内の全景から。地下鉄区間も走行する2000番台は、トンネル内の車両限界（幅）の関係から他のE233系で見られるような「裾折形状」の車体ではありません。ドア脇を注意してみると、雰囲気が他のE233系と比べてやや異なっているのがお分かりいただけると思います。

座席の様子。座席のモケットは>>京葉線用のE233系5000番台、>>E231系でよく見られるものと同一です。
座席そのものには何の目新しさもありませんが、E233系の座席の共通の特徴として、座面の中にスプリングが入っており、また横幅もE231系以前に比べてやや拡大しているので、実はかなり座り心地が良かったりします。何もこの車両の項目で書かなくてもいいのかもしれませんが…（笑）。

車端部区画の様子。こちらは3人がけとなっており、基本的な見付は他のE233系に準じます。E233系にしてはやや狭めに見えるのは、車体の横幅がもとより狭いためでしょうか。

常磐緩行線・東京メトロ千代田線で使用されてきた203系、207系900番台が老朽化により取り換えの時期を迎えたことから、2009〜2011年にかけて導入された。

足回りの基本的な仕様は他のE233系に準じているが、東京メトロの車両に合わせて加減速度が変更されている。また、地下区間となる東京メトロの車両限界の関係から、他のE233系で見られる「裾折り形状」の車体は導入されていない。

車内設備に関しても他のE233系とほぼ同一だが、車いすやベビーカーなどのフリースペースは東京メトロの車両に合わせる形で2・9号車に備わっているなど、他のE233系とは異なる仕様が随所に見られるのが特徴。