目次
・グリーン車
・普通車・車内設備
キハ261系1000番台「北斗」「とかち」「おおぞら」


函館駅に停車中(左/上)と、車体側面の様子(右/下)。
(左/上)、よく見ると左側に珍しい子が映っていますねぇ。
モケット


(左)座席 (右)カーテン
撮影日時・場所
撮影日:2024年12月
撮影場所:「北斗」9号 函館駅 車内
備考
特にありません。
車内全景

車内の全景から。
車内は、いわゆる「グレードアップ座席」が展開。元々は2007年のキハ283系の改装時に登場し、その後(今は亡き)キハ281系やキハ183系に至るまで水平展開された座席です。


車内を反対から見た様子(左/上)と、天井を見上げた様子(右/下)。
天井部分のカバーが青いのはキハ261系0番台譲りでしょうか。照明は1000番台からLEDとなっており、車内は夜でもかなり明るい雰囲気になります。
座席


座席の様子。一般席(左/上)と車端部(右/下)です。
付帯設備はシートバックテーブル・チケットホルダー・コートかけ・ピローと充実していますが、薄っぺらい背もたれの代償でしょうか…かけ心地はそう大したものではないというのが率直な感想でした。特に腰まわりのクッションが薄っぺらく、他方で座面が沈み込む(これは単なるメンテナンス問題かもしれませんが)落ち着かない感覚で、取材後に函館~南千歳まで乗り通した時は腰にけっこう来た覚えがあります。


座席を正面から見た様子(左/上)と、チケットホルダー(右/下)の様子。
JR北海道では1990年代からすっかり定着した感のあるチケットホルダーですが、このグレードアップ座席にも受け継がれました。現在、指定席(とグリーン車)の車内改札は基本的に省略されているため、このチケットホルダーが本領を発揮するのは自由席での運用時となりそうです。
2号車 車いすスペース


2号車は車いすでの利用に対応した区画があります。全景(左/上)と、車いす用スペース(右/下)。
「宗谷」などで使用されるキハ261系0番台までは、車いす用の1人がけ座席が配置されていましたが、1000番台からは見てのとおり車いすスペースに変更されているのが特徴です。


車いす対応席の様子(左/上)と、インアームテーブルのアップ(右/下)。
一見、「車いす対応席のすぐ後ろにある(進行方向によってはシートバックテーブルがなくなることの代償として)インアームテーブルつきの座席」にしか見えない設えですが、よく見るとひじかけは跳ね上げ可能。ここが車いす対応座席を兼ねているようです。
>>JR北海道の公式シートマップにも、12A・12D席が車いす対応席である旨が案内されていました(※ただし、なぜ窓側だけなのかは不明)。
ラゲッジスペース


各車両には、大型荷物に対応したラゲッジスペースが設けられています。全景(左/上)とラゲッジスペースのアップ(右/下)。
座席1列分のスペースを潰しただけなので、横幅はスーツケースを2つ置いたらもういっぱい程度の幅しかありません。訪日外国人が急速に増えた昨今では焼け石に水な感もありますが(苦笑)、ともあれ譲りあって利用しましょう。
その他の車内設備


窓間のコートかけ(左/上)と通路の様子(右/下)。


窓まわり(左/上)と、車内の広告枠(右/下)。
広告枠は、ガラスの下に広告を圧着するという珍しいタイプが採用されています。
デッキの設備類


大型ラゲッジスペース(左/上)と、洗面台(右/下)。
キハ261系1000番台では洗面台が大幅に削減されており、「北斗」では基本的に3・4号車のみ(「おおぞら」「とかち」は編成によりない場合あり)です。手を洗うならトイレ内の手洗い台でできるでしょ?ということなのでしょうか…いずれにしても随分思い切った割り切りに感じます。


2号車の1号車寄りにあるデッキの様子(左/上)。
何やら見慣れないスペースがありますが、コンセント3口を備えた充電スペースです。普通車には充電用コンセントがないため、どうしても電源が必要な方はこちらを利用することになります。
一般トイレ


最後にトイレ系を一気に見ていきます。トイレの全景(左/上)と、ベビーベッドのアップ(右/下)。
男子小用トイレを除く全トイレにベビーベッドが完備されており、おむつ替えなどに利用できます。なお、このベルトは単なるマジックテープなので、活発なお子さんだと転落や自分で外してしまう可能性には留意が必要そうです。
男子小用トイレ


男子小用トイレ(左/上)と、手洗い台の様子(右/下)。
2号車 車いす対応トイレ


2号車の車いす対応トイレ全景(左/上)と、個室内部の様子(右/下)。
最近流行りの‟通路を片側に寄せる”タイプではありませんが、キハ261系1000番台のデビューが2006年ゆえでしょうか。今となってはややレトロな雰囲気すら感じます。
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概説
デビュー年:2006年
JR北海道の特急で運用されてきたキハ183系、及びキハ281・283系の置換を目的に2006年に試作車がデビュー、翌2007年から量産が開始された。
設計にあたってはコストパフォーマンスが重視されており、車体傾斜装置は空気ばね式を採用。キハ281・283系で採用された制御付自然振り子装置から、大幅なコストダウンを図っている(※ただし車体傾斜装置はあとに使用停止~撤去)。
2006年に導入された車両は「スーパーとかち」に導入され、キハ183系「とかち」を2009年までに置き換えた。その後、2011年に発生したキハ283系脱線火災事故に伴う車両不足や車両置換を目的として、2013年から増備が再開。同時期に、後継車となる予定だったキハ285系の開発・生産が中止となったことから、以降の特急車両の配備は本系列によって行われた。結果、2022年まで製造が続けられている。
最高速度は当初130km/hだったが、2014年8月以降120km/hに引き下げられた。同時に車体傾斜装置の使用は中止され、2015年以降の増備車である5次車以降は落成時から車体傾斜装置の搭載そのものが省略されている。
編成は4両編成を基本に、中間に増結車を組み込むことで最大10両での運転が可能。2025年現在、「とかち(札幌~帯広)」「おおぞら(札幌~釧路)」「北斗(札幌~函館)」のほか、間合いで「ホームライナー(札幌~手稲)」での運用がある。