関東鉄道 キハ5020形

関東鉄道キハ5020形

常総線向けの新型車両として、2019年に2両が投入されたのが5020形です。

基本は、その2年前にデビューした5010形を踏襲しますが、前照灯がLEDになって運転台上部に移動したのが分かりやすい特徴でしょうか。5010形で導入された”筑波山マーク(三角形を二つ並べたもの:右)は5020形にも継承されており、色は紅梅イメージのピンクを採用しています。

写真は水海道駅(左/上)と下館駅(右/下)でのカット。私の取材時は1両でしたが、2両編成でラッシュ運用にも入るなど、常総線全線で幅広く運用されているようです。

モケット

(左)座席 (中)優先席 (右)カーテン

撮影日時・場所

撮影日:2025年10月

撮影場所:関東鉄道常総線 下館駅 車内

備考

特にありません。

車内全景

車内の全景。5010形から外観が変わった一方で、車内の変化は全くと言っていいほどありません。

一般席の座席モケットは、見た感じ2400形以前と同じものと思われます。取材時に、私が車内に立ち入っての第一印象は「2019年の車両にしてはあまり新しい感じがしない」が率直な感想でしたが(笑)、座席の雰囲気ゆえでしょうか(→「備考」も参照)

【備考:優先席の座席モケット事情】

優先席は、5000形の一般席で投入された明るめの青モケットを張っているようです。

一見では2400形以前の優先席と同じに見えないこともないですが、あちらは明るめの青というよりは濃紺に近い色合いとなっており、5000形の一般席・5010/5020形の優先席とは明らかに色味が異なります(>>参考:キハ2100形の項目)

座席

ドア間の座席(左/上)と、座面のアップ(右/下)。

ドア間の座席は12人がけ。モケット自体は従来車と共通ですが、座面・背もたれの縫い込みの形状が>>2100形微妙に異なっている(5020形のほうが縫い込みが長く、”掘り”が深い)のが分かります。座席のフレーム自体は新規設計なのかもしれません。

取手寄り 優先席

取手寄りの3席は優先席となっています。全景(左/上)と座面のアップ(右/下)。

優先席のモケットは青系です。余談ですが、5020形の”原型”となった5000形は全ての席がこの青系モケットとなっていました(→「備考」も参照)

【備考:結局は優先席に回帰した青モケット】

5000形を改良した5010形では、従来車と同じ「一般席:赤系 優先席:」のモケットに戻り、5020形にもそのまま引き継がれています。

取手寄り フリースペース

で、優先席の脇はフリースペースとなっています。全景(左/上)と非常呼出ボタンのアップ(右/下)。

5020形のつり革は握るところが2段ある(←これ以外的確な表現が思い浮かばなかった)独特な形状ですが、フリースペース部分のつり革は通常の三角形タイプが採用されています。

5020形のつり革は各ドア脇だけ三角形タイプとなっていることから(後述)、フリースペースも設備上は”ドア脇の一部”という扱いなのでしょう。

つり革

つり革を2種類見ます。座席前のつり革(左/上)と、ドア脇の三角形タイプ(右/下)。

上でフライング的に紹介してしまいましたが、座席前のつり革は握るところが2段になった独特の構造です。これならつり革によって高さを分けることなく(→「備考」も参照)利用者の体格に合わせて握りやすい場所を”選ぶ”ことができるわけで、よく考えられた設計だなと感じます。

【参考:他社のつり革事例】

近年の車両では、身長が低い人でもつかまれるように一部のつり革をあえて低く設置している事例が存在します。



(↑)参考:>>小田急8000形「更新車」

その他の車内設備

天井(左/上)と荷物棚(右/下)の様子。

天井は中央をラインデリア(換気扇)が貫き、左右に空調の吹出口があるオーソドックスな仕様です。

座席下(左/上)と、座席両端の仕切り(右/下)。

各座席の下には、見ての通り黒い吹き出し口が。これは暖房の吹出口で、>>2100形などの従来車でも見られる仕様です。

ワンマン機器

運転台直後のワンマン機器類(左/上)と、車両両端のドア(右/下)。

5020形は片側3ドアですが、ワンマン運転時に使用する両端のドアは片開き式となっています。

中央ドア

他方、車両中央のドアは見ての通り両開き(左/上)。また、ドア上にLED表示装置を備えています(右/下)。

この「片開き・両開きの併用」は2200形・2400形でも採用されており、関東鉄道ならではの仕様と言えそうです。あえて併用している理由は不明ですが、両端のドアのみ使用するワンマン運転と、全部のドアが開く駅(≒利用者の多い駅)でのスムーズな乗降を両立させた結果でしょうか。

概説

デビュー年:2019年

常総線向けの増備車として2019年にデビュー。

基本的な仕様は2017年に登場した5010形と同一だが、前面部分のデザインが見直され、車体上部にLED式の前照灯を配している。2019年に2両が製造された。

常総線の全線で運用されている。