【9/7公開】養老鉄道600系(601~605F)

養老鉄道600系

近鉄と接続する桑名駅から大垣を経由して、揖斐までを結んでいるのが養老線です。

元々は近鉄養老線でしたが、利用者の減少その他の理由で2007年に分社化。現在は、近鉄の子会社である養老鉄道によって運行されています。このような経緯から、同線の車両は元近鉄の車両が大半を占めているのが特徴です。

さて、今回取り上げるのは600系。全6編成が改造されたうち、1編成だけ内装が違う編成がいたりしますが、当ページでは‟メジャーな方”を見ていきましょう(→「備考」)

【備考:同じ600系でも、‟異端児”がいます】

養老鉄道600系は、基本的に近鉄名古屋線用の1600・1800系から改造されています(601F~605F)

例外は、近鉄南大阪線用の6000・6800系から改造された606F。ほかの5編成と比較して内装が大きく異なるため、当ページでは「601F~605F」と項目を分けて掲載します。

モケット

(左)座席 (中)優先席 (右)カーテン

撮影日時・場所

撮影日時:2024年4月

場所:養老線 大垣駅 車内

備考

特にありません。

普通車 車内

車内に入ります。

養老鉄道の600系は、2008~2011年にかけて座席モケット・床材の交換などを伴う車体更新工事が施行されています。明るいサーモンピンク調のモケットゆえか、車内は夜でも明るい雰囲気でした。

座席

座席(左/上)と、座面部分のアップ(右/下)。

座席は‟昔の設計”のためか、座面の奥行きが狭い・背もたれはほぼ直立。奥まで腰かけると、正直かなり無理な姿勢を強いられることになります。

もっとも養老鉄道としての乗車時間を考えれば、そこまで不満に感じるものではありません。

座席を横から見た様子(左/上)と、座席下のカバー部分(右/下)。

座席の両端は、曲線を描く金属バーで区切られた簡素なものです。余談ですが、606F編成はこのバーの形状が異なります。

車端部

続いて車端部区画。全景(左/上)と、座席の様子(右/下)。

見た目に古めかしさをあまり感じないのは、座席モケットが現代的なカラー・柄のためでしょうか。なお車体更新工事は、近鉄時代から引き続いて濃いワインレッド(いわゆる「すおう色」)のモケットでした。

車端部 優先席

またしても車端部ですが、こちらは優先席区画。例によって全景(左/上)と、座席のアップ(右/下)です。

優先席のモケットは、見てのとおりベージュというかグレーというかよく分からない色をしています(笑)。モケット以外の仕様は共通で、つり革も同一のものが使われています。

運転席直後の区画 一般席

運転席直後の区画の全景(左/上)と、座席のアップ(右/下)。

こちらは大垣寄りの先頭車。片側は養老鉄道への移籍時に、座席を撤去して運賃箱が新たに設置されています。さりげなく、運賃箱上の荷物棚が残っているのはご愛敬でしょうか。

運転台直後の区画 優先席

で、こちらが揖斐・桑名寄りの先頭車直後の様子。

こちらは優先席となっているほか、優先席上の荷物棚に非常用の器具類が設置されています。

天井

天井の全景(左/上)と、扇風機のアップ(右/下)。

三角形をした独特の照明器具は、昭和時代の近鉄車両でよく見られたものだそうです。

その他の車内設備

荷物棚のアップ(左/上)と、窓にあるフック(右/下)。

このフックはカーテンを固定するためのもの。ゆえに、この車両のカーテンは「全閉」「全開」のどちらかしかできません(苦笑)。

つり革(左/上)と、非常通報装置のアップ(右/下)。

非常通報装置は一見いわゆる‟車掌弁”(運転台にある車掌用の非常ブレーキ)のような形をしていますが、実際にはこれを押すと運転台のブザーが鳴動する仕組みのようです。

概説

デビュー年:1992年(養老鉄道600系としてのデビュー)

養老線の車両近代化計画の一環として1992年にデビュー。

近鉄名古屋線・南大阪線で使用されていた1600系・1800系・6000系・6800系などから改造されている。3両編成(モ600形+サ550形+ク500形)と2両編成(モ600形+ク500形)が存在。

様々な時期に製造された異なる系列の車両を改造して作られたため、標識灯・尾灯・座席のデザインなど、車両ごとに違いが見られるのが特徴である。

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