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小湊鐵道キハ200形
小湊鐡道は良くも悪くも「車両がこの半世紀ずっと同じ」というのが最大の特徴で(笑)、国鉄キハ20系を小湊鐡道用にアレンジしたキハ200形が、1961年から一貫して活躍しています。いきなり本題に入ってしまいましたが、千葉県の五井から、房総半島の中心部である上総中野までを結んでいるのが小湊鐡道です。 |
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モケット
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撮影日時・場所 撮影場所:小湊鉄道 上総中野駅 車内 車内 備考 |
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車内全景 車内に入ります。車内はご覧のとおり、ロングシートがデンッと展開しており、シンプルそのものです。旧型の車両の中には、近年になって追加の機器や設備が設けられて妙にごちゃごちゃした雰囲気な車内のものも多いのですが、このキハ200形でせいぜい追加されたものといえば冷房装置ぐらい。あとは完全にデビュー当時からの雰囲気がそのままに残っています。
座席
座席の様子を。片面2ドアなので長いロングシートが展開しているものの、座席の中央部分に排気ガスだかの配管が突き出しているため、事実上2つのロングシートになっています。
座席下の様子(左)と座席両端の金属製ポール(右)。乗るたびにこの優美な曲線美に魅了されるのは私だけではないはずです(笑)。
車端部
運転台後ろの区画はこんな感じ。小湊鐡道では全列車に車掌が乗務しているため、運賃箱などのワンマン設備は特段設けられていません。そのためか、こちらもデビュー当時から現代にいたるまで、大きく変わることなく維持されているように感じます。
各種車内設備
天井の様子(左)と冷房装置(右)。このキハ200形、当初は全車非冷房でデビューしていますが、1990年代に一部を除いた全車が冷房化されています。で、その時に設置された冷房がこれ。鉄道車両ではあまり見かけないタイプの冷房ですが、どうやらこれは本来バス用のエアコンとのことです。
荷物棚の様子(左)と通路の様子(右)。荷物棚はこんな感じです。金属ポール式の棚ですが、この車両がデビューした頃は、荷物段といえば「網棚」が全盛期(笑)だったような気がします。これは最近交換されたものなのでしょうか。
車内の中央には、エンジンの排気ダクトがある関係で、このようにちょっとした出っ張りが設けられています(写真左)。気動車ではよく見かける設備です。
禁煙表記(左)とつり革の様子(右)。「禁煙」プレートの下に、消された「五井−上総牛久間禁煙」の文字がうっすらと見えますが、これはかつて上総牛久〜上総中野間では喫煙が可能だった時代の名残。一部の車両ではこのプレートの上から「全区間」のそれを新たにかぶせて対応していますが、私が取材したキハ208では上に貼られていたシールが剥がれたのか、かつての表記が見える状態になっていました。
ドア
ドアの様子(写真左)。ドアの上半分に窓があるのはともかくとして、下にも小窓が設けられており、このあたりの仕様は国鉄キハ20形に則っていると見えます。
ドア上の沿線案内(左)と一部ドア脇にある非常通報機の様子(左)。沿線案内は手作り感あふれるデザインですが、各駅ごとに多数の施設が紹介されており、けっこう見ごたえがあります。(左)の写真はクリックすると大きな画像でご覧いただけます(新しいウィンドウ・タブが開きます)。
おまけ 最後におまけとして何枚か小湊鐡道に乗車した時の写真を紹介。(左)は里見駅での交換の様子、(右)は運転席(車掌台側から)の風景。とても2010年代後半の鉄道写真とは思えない光景がそこにありました。
五井駅構内にある小湊鐡道の車両基地の様子(左)。一番奥に、えらく色あせたキハ200形がいるのに注目です。これはキハ200形14両のうち、唯一休車となっているキハ209。休車に至る経緯は不明ですが、ネットをいろいろ調べた中で確実なのは「2002年の時点で既に休車だった」ということくらい。1997年に休車になったという情報もありますが、いずれにしても20年近く動いていないわけで…。手前の稼働中の車両と同じ色だったとはとても思えず、痛々しさすら感じます(クリックすると大きな画像でご覧になれます)。 |
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概説 小湊鐵道にて使用されてきた老朽車の取替えを目的として1961年にデビュー。
当時国鉄で使用されていたキハ20系をベースに、小湊鐵道の独自仕様を取り入れており、1977年まで合計14両が製造された。 小湊鐵道全線で運用され、1両から4両まで需要に応じて編成長が変更されるが、基本は2両での運転が多い。このほか、1960年代に当時の国鉄千葉駅に臨時列車として入線した経歴がある。 1961年から現在に至るまで一両の廃車もなく14両全車が在籍しているが、このうちキハ209が休車となっており、現在は実質13両で運用されている。
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