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HOME > 鉄道・バス車内写真 > 私鉄 > 岳南電車7000形

岳南電車7000形

東海道線(JR東海管内)の吉原駅から本吉原、岳南富士岡などを経由して岳南江尾までを結んでいるのが岳南電車です。かつては岳南“鉄道”と呼ばれていましたが、2013年に岳南鉄道の鉄道部門が「岳南“電車”」に分社化されたことにより、現在は「岳南電車」が通称となっているようです。
工場夜景が見られる路線として最近は話題になったりもしましたが、そんな同線の輸送を担っている車両の一つがこの7000形。元々は京王井の頭線の3000系に出自を見ることができます。基本的にはオレンジ色の塗装ですが、2016年に「元京王線」にちなんで、1両が井の頭線風の塗装に変更されました。
写真は昼下がりの岳南江尾駅で発車待ちの様子。青空によく合うブルーグリーンカラーも誇らしげに、これから吉原へ向けて出発です。

車体側面の様子。あえて先頭部が映るように撮影してみましたが、こうして見ると先頭部分に「あとからくっつけました」というような風情を微妙に感じます(笑)。
京王3000系として1971年に製造されてから、2017年時点で実に46年目ですが、メンテナンスがしっかりしているためか、車体は思いのほかきれいな状態を維持しています。

車内・座席

では車内の様子を。車内はブラウンに近い濃いクリーム色の化粧板に、赤いモケットのロングシートが並んでいます。全体的に主張の強めなカラーが多い印象を受けますが、色数が少ないのもあるのか、そこまで視覚にうるさい車内(←的確な言葉が見つからなかった)という感じではない気がしますねぇ。

座席の様子。こちらはドア間の座席で、特に仕切などがあるわけではありませんが一応8人がけとなっているようです。座面の横幅がやや狭いために浅く腰掛ける形になるのは、京王3000系を出自とする車両では「あるある」ですね(笑)。座席の詰め物は経年のためかかなりヘタっており、着座するとズコッと腰が沈みます。
地方私鉄では、破けたモケットに上から当て布をして、いかにも「治しました」といった感じになっている座席も少なくないのですが、岳南電車のそれでは全く見られませんでした。登場からまもなく50年の車両ですが、今でもいい状態にメンテナンスされているようです。

座面の様子。現代のバケットシートに見慣れると、これぞまさに「シンプル・イズ・ザ・ベスト」(笑)。上の話とも共通しますが、このように近寄って見ても、座席回りはかなりいい状態で維持されているのがお分かりいただけるかと思います。

座席下の様子。こちらにはヒーターやドアエンジンが設けられているようです。カバー表面は十字の穴を互い違いに開けた、妙に凝ったデザインなのが特徴です。

運転台直後・優先席区画

7000形は1両のため、両端に運転台が設けられているわけですが、運転台後ろは優先席区画を併設しているのとそうでないのがあります。まずは優先席を併設している側の様子。写真右がその区画となっており、昔ながらの「シルバーシート」が今も健在です。かつてはJR東海の車両でもちらほら見られましたが、気づいたらこのシルバーモケットもすっかり見かけなくなりましたねぇ。

で、どちらも一般席となっている側はこんな感じ。ワンマン運転で使う運賃箱は、見ての通り座席の真ん前についています。そのため、運転台側でかぶりついていると両替や支払いにやってくるお客さんと妙に近くなって微妙に気まずい思いをすることになります(笑)。
一般的に、こちらの区画は利用者の動線的に座席が撤去されている場合が多いのですが、7000形ではそのまま残っているのも珍しいポイントです。

車端部の区画はこんな感じ。こちらは4人がけとされています。

で、シルバーシートもとい優先席側の様子。「優先席」と表記されていますが、窓のシールにはシルバーシートのロゴがいまだに残っています。このロゴ、全国的にはすっかり見かけなくなって久しいですが、東海地区では何だかんだいまだによく見かけることが多い気がします。

ワンマン設備

で、先ほど上で紹介した運賃箱のアップ。こちらはバスなどで使われているものと同一で、無人駅からの乗車時には後述する整理券発行機から取った整理券を入れて運賃を支払う形になります。

で、整理券発行機はこんな感じ。片側3つあるドアのうち、無人駅では中間のドアが乗車専用となるため、整理券発行機はその区画のみに取り付けられています。

車内設備

天井を見上げます。節電のためか、照明用の蛍光灯は一部が抜かれています。

荷物棚の様子。

つり革は昔ながらの丸形が。つり革とは関係ありませんが、一部の広告スペースには岳南電車沿線の工場夜景の写真が貼られています。

通路を撮影してみました。写真では分かりにくいものの、ところどころに擦れの跡が見受けられるなど、年期が感じられます。

一部の窓間には見ての通り、「乗務員連絡用ボタン」が設けられています。こちらを押すと乗務員へ通報できるもので、急病人や不審物がある場合などに使う旨記載されています。
そうは言ってもこの岳南電車は1両編成なので、わざわざボタンを押すよりか直接乗務員に言いに行った方がはるかに早い気がしますが…(苦笑)。他の鉄道ではあまり見たことのないデザインですが、このボタンはいつ頃取り付けられたものなのか気になるところです。

非常用のドアコックは座席の両端に設けられています。

ドア

ドアはこんな感じ。明るい中であえてシャッタースピードを落として撮影してみましたが、よく見るとドア表面はかなりの波うちが見られます。さすがに登場から50年近くを経て、老朽化が進んでいるのは否めませんでした。

おまけ

岳南電車の沿線には多数の工場が立ち並んでおり、線路も工場の間を縫うように走っています。そのため、吉原駅を出発してしばらくすると、ご覧の通り、工場内に入った貨物列車ではないかと思ってしまうほどの景色が普通に広がります。
岳南電車では、夜間帯に車内の照明を消した専用列車から工場夜景が楽しめる「夜景列車ツアー」も行っているとのことで、工場夜景好きの方々には知る人ぞ知る穴場スポットになっているそうです。私は時間の都合で昼間の乗車でしたが、機会があればぜひ「夜景列車」の方も乗車してみたいところです。

青空の下、7000形と8000形が並びます。一見では、とても2010年代とは思えない光景なのが凄いです。

撮影日時・場所

撮影日:2017年4月3日
撮影場所:岳南電車岳南線 岳南江尾駅 車内

モケット

(↑) 普通席モケット

(↑) 優先席モケット

(↑) カーテン

車両概説

デビュー年:1996年(岳南鉄道でのデビュー)

岳南鉄道(当時)で使用されていた5000系が老朽化により取り換えの時期を迎えたことから、当時京王電鉄で余剰となっていた3000系の中間車を改造して1996年に登場。

前面のデザインは京王3000系然としているが、先頭部分は岳南鉄道(当時)への入線にあたり、新たに製造されているのが特徴。運転台機器などは、やはり当時京王電鉄で余剰となっていた5000系のものを使用している。

3両が在籍し、岳南電車で運用されている。このほか、2両編成の8000系が1編成在籍しているが、こちらは運転台機器などが異なっているのが特徴。

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