鉄道・高速バス 車内・座席写真のサイト |
||
|
富士急行1000形
鉄道趣味的な観点から“富士急行”という言葉を聞くと、最近では「フジサン特急」や「富士山ビュー特急」など、観光客向けの華々しい特急型車両がすぐに思い出される今日この頃です。富士山の世界遺産登録や、外国人観光客の増加を狙った国の政策もあって、富士山はもとより、富士急行もにわかに賑やかさを増してきた昨今ですが、それより遥か前から同社のローカル輸送を長年担ってきたのがこの1000形です。 |
||||||
モケット
|
撮影日時・場所 撮影場所:富士急行 河口湖駅 車内 |
|||||
車内全景 車内の様子。ロングシートがデンッと展開する車内は非常にシンプルそのものです。座席は富士急行へ移籍してから交換されており、現在のピンク色のモケットになっているほか、座席両端に仕切が増設されているなど細かい変化はあるものの、それ以外はデビュー当時からの雰囲気をよく残しているように思います。
座席
座席の様子(左)と座面のアップ(右)。座面はあくまでもフラットの、昔ながらの作りです。詰め物は定期的に交換されているためか、適度にハリがあってそこまでヘタった感じは全く感じませんでした。もともと富士急行の普通列車は、全区間乗り通してもせいぜい1時間程度ですし、普通列車としての利用時間、求められる設備の水準などを考えればまぁ及第点と言ったところでしょうか。
車端部 車端部の区画は全て一般席となっています。貫通路(隣の車両との間を行き来する通路)は妙に広く取られていますが、これはかつて京王の車両ではよく見られた仕様。こちらの座席も4人で座るとゆったり、5人で座ると狭すぎという、どうも「帯に短したすきに長し」なサイズです(笑)。
運転台直後の区画 運転席直後はこんな感じで、2人がけの座席が展開しています。運転台後ろの窓はかなり大きめに取られているので、昼間の時間にこの区画に陣取って、運転台越しに富士山を見るのも悪くはなさそうです。 つり革 つり革は昔ながらの丸形。一部のつり革の上部分には、見ての通り「富士山に関するトリビア」を記載した紙が貼り付けられています。このトリビア、いくつか種類があったので乗車して(かつ車内が空いていれば)いろいろ見て回るのも面白そうです。
車内設備
天井の様子(左)。1000形の前身である京王5000系は、車両によってクーラーの形状が集中型と分散型で異なっていますが、写真は集中型クーラーを搭載する車両の天井です。富士急行には分散型クーラーを持つ車両も2編成在籍していましたが、既に廃車になっており現存しません。
通路の様子(左)とドアスイッチ(右)。ドアスイッチは外国人利用者の増加のためか、テプラで英語表記が追加されています。
貫通路のアップ(左)と連結面の窓(右)。貫通路はきれいに塗装されており、塗装の剥げや錆びはほぼ見受けられません。また、最近ではもはや絶滅危惧種になったといっても過言ではない連結面の窓も1000形では健在です。
ドアとおまけ 乗降用ドアの様子(左)。通勤型車両としては珍しく片開きのものが採用されています。右はおまけで、車体側面の表記(右)。1000形のはずなのに5000番台?と一見思いそうですが、これは京王時代の塗装を復刻した際、譲渡前の車番も再現されたことによるものです。京王時代の車番は「5863」と「5113」ですが、車外だけでなく車内の表記までしっかり変更されています。利用者に対してはこれでいいのかもしれませんが、富士急行社内ではどのような扱いになっているのでしょう?富士急行の車番である「1001」「1101」で呼ばれているのか、はたまた京王時代の「5863」「5113」で呼ばれているのか、大変気になるところです(笑)。
|
||||||
概説 老朽化した自社車両の置換用として、1993年に京王電鉄より5000系を譲り受けてデビュー。 内装にはロングシート車、セミクロスシート車が存在し、それぞれ1000形、1200形と区分されている。セミクロスシート車の1200形のうち、一部は、現在の「フジサン特急」の前身である特急「ふじやま」用として車内にテレビを設けているのが特筆される。 2両編成を組み、最大4両編成で運用される。 長年に渡り、富士急行の主力として活躍してきたが、後継となる6000形の導入に伴って徐々に数を減らしつつある。
|
||||||
|
||
copyright(c)2002- Nukezo, All Right Reserved. |