鉄道・高速バス 車内・座席写真のサイト |
||
|
211系「宇都宮・高崎線」
113系や115系の置換用として登場したものの、いずれも両系列を完全に置き換えるまでには至らなかったのが(笑)この211系です。1985年に東海道線に導入されて以降、特段珍しい話題などがあるわけでもなく、地道に首都圏近郊の輸送を担ってきた、そういう意味では地味な車両でした。東海道線と宇都宮線からはとっくに引退しましたが、2014年2月現在でも寒冷地向け車両の残党が高崎線で細々と活躍しています。
かつて宇都宮線の宇都宮〜黒磯間の輸送を担っていた5両編成。関係ないですが、高崎線や宇都宮線で活躍するいわゆる寒冷地向けの211系は、早くから正面の行先表示板と運行番号表示板がLED化されていました。
現在、湘南新宿ラインは全ての列車でE231系が使われていますが、かつては211系も一部で使用されていました。写真は高崎線から東海道線へ直通する湘南新宿ラインとして新宿駅に到着した時の写真。当時、高崎線や宇都宮線で使用されていた211系にはグリーン車がなかったため、東海道線内では同じ国府津行きや小田原行きでも、列車によってグリーン車がある、ないといった状況が出ていました。
車体側面の様子。この“湘南色”も最近はめっきり色あせてきてしまったような気がします。
行先表示板の様子。シンプルに行先のみの表示となっています。かつての宇都宮線での運用時は、緑地のものが使用されていました。
かつて湘南新宿ラインとして使用されていた時代の行先方向幕。この頃はまだ「湘南新宿ライン」を字幕で表示するといったことは行われておらず、あくまで「新宿経由」であることを強調した案内が行われていました。 グリーン車 2階 さてまず最初は4・5号車に連結されている2階建てグリーン車の2階席から。高崎線で活躍する211系のダブルデッカー車は、元々東海道線の113系に連結されていたサロ124・125を改造して211系に編入という出自を持っています。改造にあたり、ブレーキなどは211系のそれと合わせたものに交換されましたが、車内はそこまで大きな手を加えられないまま現在まで残っています。
車内を反対から見るとこんな感じ。この車両の基本構造は、その後のE217系・E231系・E233系・E531系などにも受け継がれました。
天井を見上げます。照明は間接照明のものが使われており、夜間はそれなりに雰囲気のいい車内になります。
さてようやく座席の様子です。座席はR61と呼ばれる型番で、970mmのシートピッチになります。まだ座席背面にコートかけを装備するなどという発想がなかった頃の車両のため、付帯設備はシンプルにシートパックテーブルのみとなっています。
座席上にはスポット空調、読書灯とSuicaグリーン券の読み取り装置が備わります。211系のグリーン車までは、2階席に読書灯が装備されていました。後のE217系からは、この読書灯は1階席(平屋部分除く)に移動しています。
2階席の窓は湾曲していますが、カーテンが窓枠からはみ出て座席のところまでおりてきてしまうのを防ぐために、窓部分に金属製のポールが設けられています。E217系以降はカーテンはロール式となったため、このポールは211系のみの装備でした。 グリーン車 1階 かわってこちらが1階席の様子です。基本的には2階席と大差ないのですが、モケットは2階席とは異なる柄のものが使われています。
座席の様子です。座席下はふさがっており、足元はそこまで広いものではありません。リクライニングや背面テーブルはちゃんと動きますが、最近は経年のためか、座席の詰め物がヘタってヘナヘナになっている座席もちらほら見かけました。 グリーン車 平屋部分 で、こちらが車端部の平屋部分の座席。普通車と隣り合う部分は3列12名、グリーン車同士が隣り合う部分は2列8名の小さな空間です。この区画は天井が高く、さらに荷物棚もついているなど設備的にはかなりいいのですが、反面車両の端なのでそれなりに揺れ、また車輪の騒音をもろに受けるのでグリーン車の中ではやや音が大きい空間になります。
平屋部分の車端部の区画を撮影してみました。テーブルは一枚板のものが使われています。また、この部分のみカーテンはロール式になっています。
デッキと客室を仕切る扉の様子。この窓の独特な「あめ色」は、かつては特急列車でもよく見かけましたが、最近はめっきり見なくなったように思います。また、窓脇には紙を入れられるスペースもついており、臨時列車などでここが指定席となる場合に使うことを想定したもののように思われます。
ひじ掛け部分のアップ。さすがに経年化か、ひじ掛けの先端部分は塗装の剥げが目立ってきています。
デッキの様子。一部のデッキにはごみ箱が備え付けられています。 普通車 ロングシート 変わってこちらが普通車の車内です。車内はロングシートのものとセミクロスシートのものがありますが、こちらはロングシートの様子。かつては赤系(すおう色というらしい)のモケットが使われていましたが、近年、緑色のモケットに換装されました。
というわけで座席の様子です。座席は10人がけです。モケットの換装と合わせて、内部の詰め物が変更されたようで、デビューからかなり経つ車両のわりにはそこまで使い古された感じはしませんでした。
一部の座席には、ドア脇に透明な仕切りが増設されています。同様の例は横浜線の205系などでも見かけられます。
車端部は5人がけです。
優先席区画の様子。つり革は黄色いものに交換されています。
車内にズラっと並ぶ丸いつり革の様子。最近はこの丸いつり革は、首都圏ではほとんど見かけなくなった気がします。
車両の端には車両番号が。なぜか手書きです(笑)。
ドア脇の開閉スイッチには2パターンあります。こちらも先頭車、電動車は左側、付随車は右側の旧式のものになっていたところを見ると、今後転用が見込まれる車両は左側の新型のもの、すぐ廃車になるものは右側の旧式のまま存置されているように見えます。
|
||
HOME > 鉄道・バス車内写真 > JR東日本の在来線 > 211系「宇都宮・高崎線」
|
|
||
copyright(c)2002- Nukezo, All Right Reserved. |