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HOME > 鉄道・バス車内写真 > JR東日本の在来線 > 209系2000・2100番台「房総地区」

209系2000・2100番台「房総地区」

京浜東北線へのE233系1000番台導入と並行して、209系の中でも比較的状態の良かった車両は房総地区へ転用改造され、113系亡き後は千葉県のローカル輸送を一手に引き受けています。ラインカラーはいわゆる「スカ色」の流れを汲むものですが、E217系のそれより少し黄色が濃くなり、どちらかというと255系に近いカラーリングを感じます。
かつて首都圏を忙しく駆け抜けた209系も房総地区でのんびりと余生を過ごしているのかな…と思いきや、実際に乗車してみると駅間距離が長いこともあってか、京浜東北線時代よりはるかに駿足でした。京浜東北線はATCの関係で最高速度は90km/hでしたが、209系の設計最高速度はもともと110km/h。房総地区への転配でようやくその“本領”を発揮できたということなのでしょう。
写真は銚子駅で発車待ちの209系2000番台。ドアエンジンが空気式の車両は2000番台、電気式のそれは2100番台と番台区分されていますが、内装に違いがあるわけではないので当サイトでは同一項目として扱います。さっそく車内を見ていくことにしましょう。

モケット

(↑)ロング
(↑)クロス座面
(↑)クロス背もたれ

撮影日時・場所

撮影日:2018年10月16日
撮影場所:成田線 銚子駅 車内

備考

特にありません。

車内全景 - ロングシート

房総の209系は、転用改造時に両端の先頭車がセミクロスシートに改修されていますが、まずは編成の大部分を占める中間車のロングシートからご覧いただきます。車内はご覧の通り京浜東北線時代から特段変わっておらず、デビュー当初からの雰囲気を色濃く残しています。
生まれも育ちも京浜東北線沿線の私にとって、いわゆる“鉄道少年”だった時代にさんざん乗った車内が今でも残っているというのは個人的には嬉しいところです。銚子からの帰りに乗った千葉行きで、セミクロスシートでもよかったのですがあえてロングシートに乗車して、懐かしさに浸っていました。もっとも、途中でお尻が痛くなってきてロングシートに座ったのを後悔したのはここだけの話です(笑)。

座席 - ロングシート

閑話休題。まずはロングシートの全景(左)と座面のアップ(右)。座面を成型したバケット構造はJR東日本の通勤型電車ではすでに見慣れた光景ですが、この形状の座席を最初に採用したのは他でもないこの209系です。
当時の209系の設計思想として、「(車両の)価格半分」がありましたが、その思想はこの座席にもしっかり現れています。ウレタンを重ねただけの座面は正直かなり固く、掛け心地はお世辞にも良いものとは言えません。私も京浜東北線時代、この座席で大船から上野まで乗り通した時は腰からお尻にかけてかなりの痛みが残った記憶があります。当時は「どうせ通勤型電車なんだから短距離乗車に的を絞れば良い」という思想だったのかもしれませんが、房総地区ではかなり長時間乗ることも考えられることから、転用改造時に座席の交換がなされても良かったような気はします。

座席 - 車端部

車端部のロングシート。こちらは3人がけとなっています。
座席とは何も関係ありませんが、209系からE231系(初期)までは電動車のユニット両端にしか貫通扉が設けられていませんでした。電動車は2両一組でユニットを組まないと用をなさない(=つまり相当のことがない限り分割することがない)ので貫通扉はいらないよね?という意味で、当時としては画期的だったようです。もっとも、あとに連結面からの隙間風が入り込んでしまい、「車端部はかなり寒い」というデメリットが表面化したことから、E231系(後期)以降は全車両に貫通扉が設けられています。

優先席 - 車端部

で、優先席区画の様子。こちらは比較用に貫通扉のない区画で撮影しています。
基本的には座席モケットが違うほかは大差ないのですが、壁際の消火器が着座スペースを支障しているのは大いに不満の残るところです。E231系以降では、消火器の置き場所をあらかじめヘコませておくことで、着座スペースに支障しないよう改良されました。
このように、いろいろ「粗削り」な面が見え隠れするのも、JR東日本の通勤型電車のいわば「元祖」となった209系らしさということなのでしょう。

優先席 - 2号車ロングシート

2号車はトイレが設けられていますが、その手前の区画は見ての通り7人がけのうち5人分が優先席区画となっています。つり革も優先席部分はしっかり黄色くなっていますねぇ。

フリースペース

両端の先頭車には車いすスペースが設けられています。こちらは209系デビュー時から存在した区画で、房総地区への転用改造にあたり変わった点は特になさそうです。

車内全景 - セミクロスシート

房総地区への転用に伴って、車内にもっとも大きく手が加えられたのが先頭車の「セミクロスシート」と言っても過言ではありません。房総地区のローカル列車は、比較的長時間の利用も想定されることから、さすがに全席ロングシートではまずいと踏んだのか、先頭車のみ申し訳程度にセミクロスシートが配置されています。
座席回りはE217系やE231系で見られるものとほぼ共通ですが、クロスシートは完全な「片持ち式(壁だけで支える方式)」とはなっておらず、通路側部分に補強用の脚が設けられています。またクロスシートの座席モケットは、なぜか山手線のE231系500番台と同一のものが採用されています。部品の共通化なのかもしれませんが、なぜこのモケットが採用されたのでしょう?(笑)

座席 - セミクロスシート

でボックス席のアップ(左)。座席は近年のE233系などで見られるようなS字スプリングが入ったものになっており、着座した感覚はそれなりに快適です。もっとも、シートピッチは言うほど広くないので、知らない人同士で4人で座った場合の居住性がイマイチなのは否めません。
写真(右)はロングシート部分の様子。こちらも座席そのものが交換されているようで、座ってみるとE233系に近い座り心地を感じました。

クロスシートの窓際には、座席と壁の間が若干開くことから、写真(左)のような当て布が貼られています。間隔が開くから、というよりは座席を固定しているネジなどが見えてしまうのを隠す意味合いが強そうですが…(笑)。
また、窓際には申し訳程度の大きさですが、缶飲料などを置けるミニテーブルが設けられています(左)。缶が落ちにくいように窪みも設けられているものの、209系は実際のところそこそこ揺れるので、特に大きな缶飲料(500mlなど)をこちらに置くのはオススメしません(苦笑)。

車内設備

天井の様子(左)と荷物棚のアップ(右)。こちらは京浜東北線時代からそのまま使用されているようです。

窓の様子(左)と通路の様子(右)。209系は当初、車端部の3人がけ区画にある窓のみが開閉可能でした。しかし、2005年3月に当時のウラ3編成が朝の通勤ラッシュ時に、車両故障を起こして立ち往生。この際に電源を切ったことから空調が止まり、換気性の悪さから体調不良を訴える乗客が続出してしまいました。これにより、本系列の開かない窓が問題視されるようになり、2007年までに(一部を除く)全車の窓が改造されて開けられるように改造されています。
なお、窓は上半分しか開かないほか、最近はあまり開けられることもないようで、私が試みに開けてみたときもかなり力が要りました。もっとも、緊急用のこの窓が“本領を発揮する”場面がないに越したことはありません。

車番(左)と座席下のヒーターの様子(右)。車番は従来の車番の上からシールで貼り付けられています。
また、かつて209系には、「この電車は従来の半分以下の電力で走っています」と記載されたシールが車番下に貼り付けられていましたが、房総への転用時に剥がされています。もっとも、「従来」の比較対象がとっくに姿を消した103系なので、時代の流れを考えれば当然なのかもしれません。

※ 次項目に、トイレ内部の写真が含まれます。

トイレ

車いす用トイレの全景の様子。曲線を用いてトイレ内部の空間を極力広くする工夫がされています。後付けされたにしてはあまり違和感を感じない作りですねぇ。

で、トイレ内部の様子。

乗降用ドア

乗降用ドアの様子とドア上の案内表示。案内表示板は房総地区でも稼働しています。

概説

デビュー年:2009年(改造年)

房総地域で使用されてきた113系・211系の老朽化取り替え用として、京浜東北線から退役した209系を改造して2009年にデビュー。
車内は先頭車のセミクロスシート化やトイレの設置など、通勤型電車というよりは近郊型電車に近い改造が施されている。その他、長時間の駅停車を見据えたドアの3/4開閉装置や、制御装置の更新などが実施されている。改造にあたっては、比較的状態の良かった209系4次車以降が優先的に充てられたが、先頭車が多く必要となるため、先頭車のみ一部3次車以前からの車両も転用された。

2000番台と2100番台が存在し、2000番台はドアエンジンが空気式、2100番台は電気式という違いがあるが、それ以外の改造内容はほぼ同一。

2013年3月に211系が引退して以降は、房総地域の普通列車運用を一手に引き受けている。

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